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木村英子さんとの出会い

木村英子さんとの出会い

高浜敏之



私は30歳の時、東京都多摩市にある自立ステーションつばさという団体で介助という仕事と出会った。
その団体の代表をされていたのが木村英子さんである。

重度の障害を持つ彼女が地域で自立生活を送り、同じように地域で自立生活をしたいと考えている方々のサポートをライフワークとされる木村さんの取り組みとメッセージに深く共感し、感化された。
その後木村さんの紹介で、日本の自立生活運動のパイオニアである新田勲さんと出会い、彼が代表を務める全国公的介護保障要求者組合の事務局を担わせていただくことになった。
そして現在、私自身は全国各地で障害をお持ちの方々の在宅生活支援事業を行う土屋訪問介護事業所の立ち上げと運営に関わることになった。

もし木村さんや新田さんと出会ってなかったら、私自身がこれほど深く障害福祉の世界に関与することはなかっただろうし、もしかしたら土屋訪問介護事業所という事業所は存在してなかったかもしれない。
木村さんや新田さんから学んだことは、有用性や能力至上主義という私たちに深く浸透する価値観や常識を相対化し、世界や他者を異なる目線で理解する新しい眼差しの発見であり、生き方や世界観のコペルニクス的転換だった。

先日、友人から、木村英子さんが国政に打って出るという話を聞いた。

正直、驚いた。

生産性を唯一無二の価値として教条主義的に信奉する社会そのものを変えたいというのが彼女の立候補の動機だと聞く。
私たちが目指すところは、どんな重度の障害をお持ちの方々でも必要なケアを受けられる社会インフラの整備であり、木村さんの政治的意思と相通じるところがあるかもしれない。