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重度の方も在宅へ

重度の方も在宅へ

吉田政弘



土屋訪問介護事業所では利用者様の退院、在宅復帰を全面的に応援している。実際に退院検討の段階から退院プロジェクトに参加させていただき、利用者様の退院を実現した実績を多数有している。私が現在関与している兵庫県エリアだけでも、2019年1月~6月の半年間で6名の退院支援があり、土屋訪問介護事業所として全面的にお手伝いさせていただいた実績がある。
 重度障害をお持ちの方でも在宅生活が可能であるという認識はまだまだ浸透しておらず、在宅生活を諦めている方も多いと思われる。今回は土屋訪問介護事業所の退院支援をお知りいただき、重度障害をお持ちの方も在宅生活が選択肢の一つとして十分あり得ることを知っていただきたいと思う。

現在、厚生労働省の施策においても「在宅医療、在宅介護」が推進されており、報酬単価の改定動向を見ても在宅医療、在宅介護が重点的に評価される内容となっている。
土屋訪問介護事業所も地域包括ケアシステムの一翼を担う重度訪問介護事業所として退院支援を行っているが、そもそも「病院から在宅へ」という国家的な方針は利用者サイドから見て本当にニーズがあるのか。これについて、私は確実にニーズがある、むしろニーズは多いと感じている。
誰だって家に帰りたい。当然の思いだと思うが、24時間の体調観察が必要なALS等の重度障害をお持ちの方の中には医療体制が整っていない在宅への復帰は不可能とお考えの方がまだまだいらっしゃるように感じている。それは利用者様ご本人が不可能と考えているのみではなく、利用者様のご家族や担当のケアマネ、相談員、病院側関係者でさえも不可能と考えていることがあり、退院に向けた動きが始まってすらいないことが往々にしてあることからも事実だと思う。
実際に兵庫県で実現した退院支援の中にも、全国的に展開する土屋訪問介護事業所の重度の方の在宅生活事例を紹介したことから退院に向けて動き出した事例がある。このように重度の方の在宅生活が諦められている原因の一つは、「重度訪問介護」というサービスがまだまだ利用者様やそのご家族、ケアマネ、相談員、病院関係者に認知されていないことにある。この経験から、重度障害をお持ちの方にも在宅生活を選択肢の一つとして考えていただくために、土屋訪問介護事業所の重度訪問介護の事例を積極的に発信していくことが必要と感じている。

重度訪問介護は自治体に、その利用者に対する重度訪問介護の必要性を認めてもらう必要があるが、自治体の中にはまだ重度訪問介護の利用者がいない自治体もあり、土屋訪問介護事業所が行う退院支援の中には、自治体との連携においても他自治体での事例を求められることがある。全国的に重度障害をお持ちの方の在宅生活を推進していくためにも、土屋訪問介護事業所の全国における重度訪問介護の事例を積極的に発信していくことが必要と感じている。

   もう一つ、重度障害をお持ちの方の在宅生活を実現するために必要となることは、24時間・365日の間、ご家族か医療的ケアのできる訪問介護ヘルパーが利用者様に寄り添える体制の構築が必要となる。この点を不可能と考え、在宅生活を諦めている利用者様及び関係者もいる。
 そもそも医療的ケアを行うことについて自治体の指定を取っている訪問介護事業所も少なく、医療的ケアを行うことについて指定を取っていたとしても24時間・365日の間、責任を持ってヘルパーを派遣し続けることができる事業所は少ない。これは業界的な介護職不足の問題にも大きく関係している問題である。  この点、土屋訪問介護事業所は「すべての必要な人に必要なケアを」という事業理念や資格取得推進制度等によって介護業界のみならず様々な業界から介護職人材を集めており、医療的ケアが必要な利用者様にも24時間・365日寄り添える体制の構築に大きく貢献している。
「ヘルパーがいないから在宅生活を諦める。」ということが無くなるよう、引き続き介護に興味のある人を介護業界に迎え、育てていく努力が、土屋訪問介護事業所として、引いては介護業界として、必要であると感じている。

 重度障害をお持ちの方でも在宅生活をしている方は多数いる。
重度障害をお持ちの方でも在宅生活を諦める必要はない。
まずはこの認識が広まってほしいと思っている。

 土屋訪問介護事業所の退院支援は「在宅に戻りたいけれども何からしたらよいか?」という段階からご相談をいただいて始まっていることが多い。
私としても地域包括ケアシステムの一役を担う土屋訪問介護事業所として様々な関係者と事例を共有し、連携しながら重度障害をお持ちの方の在宅生活の実現を応援していきたいと考えている。
「重度の方も在宅へ」という考え方が一般的となり、退院支援が全国的に増えていくことを期待している。



【略歴】吉田政弘(1982年12月生 37歳)
H18:一橋大学経済学部卒業
H18~H27: 中小企業専門の政府系政策金融機関
(H23~H24:経済産業省中小企業庁に出向)
H27~H30:国内経営コンサルティングファーム
H30~:ユースタイルラボラトリー㈱(現職)

 高校時代に父がリストラを受けて失業した経験から経済学の勉強を志し、一橋大学経済学部に入学・卒業(H18)。
 福祉業界への就職を考えるも、給与面等現実的な問題から断念。中小企業の安定・発展に貢献するという考えから、中小企業専門の政府系政策金融機関に就職。そこで様々な業界の慣行や業界特性を学ぶ。
 H23~H24の2年間は経済産業省中小企業庁に出向。国会議論を通じた支援法、支援施策の策定プロセスや予算要求プロセスを経験し、国策の成立プロセスを体験。
 H27には企業側に立った事業再生コンサルティングを志し、国内経営コンサルティングファームに転職。そこでの介護施設再建の経験から介護業界の発展の一助を志し、自身も介護業界に身を置くことを決意。
 H30ユースタイルラボラトリー㈱と出会い、様々な重度訪問介護の現場を経験し、現在は「すべての必要な人に必要なケアを」届けるという理念の下、業界発展への貢献を目指して日々奮闘している。