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『星守る犬』村上たかし作/双葉社

『星守る犬』村上たかし作/双葉社

高山力也




初めまして。土屋訪問介護事業所の高山です。現在は甲府をメインに活動しております。
今回持ち回りで書籍のレビューをすることになりましたので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
・・・で、まず一発目のレビューからしていきなり漫画(笑)。
すみません。。。仕事柄引っ越しが多く、あまり書籍は持ち運べなくって・・・(汗)。

まあ、気を取り直してこの作品の紹介を始めますと、『星守る犬』は2008年から「漫画アクション」で連載されまして、
2011年には西田敏行さん主演で映画化もされました。
2009年、雑誌「ダ・ビンチ」の「泣ける本ランキング」第一位に選ばれたりもしています。

ストーリーは一言でいえば、理不尽系バッド・エンドのチョー救われない話です。

小学生の女の子「みくちゃん」によって拾われ、「おとうさん」の家の飼い犬となった「ハッピー」の視点で描かれています。
「みくちゃん」が成長して素行が悪くなった頃、病を患って仕事を失い、妻に離婚を切りだされ、
家族と住む家も失った「おとうさん」が、自分の元に唯一残った愛犬ハッピーと共に旅に出、死ぬまでがストーリーのメインです。
関わった登場人物の後日談を描いた「続・星守る犬」もあります。

この作品と出会った当時の私は「Due Diligence」や「Return of Investment」といった堅苦しい横文字が飛び交う事業会社に属し、
月1か2あるかないかの休日に犬と散歩するくらいしか楽しみがない非常に無味乾燥した生活を送っていました。
成果を上げればそれだけ収入も増えましたので、とにかく仕事で頑張るのが当たり前のような感覚でしたね。

そんな私に対して、人生における「幸せ」とは何なのかを強烈に突きつけてきたのがこの作品です。
例えば作中のケースワーカーのとても印象的な台詞に、「前田さんの最期って、そんなに不幸だったのかな・・・」というのがあります。
「なんだかうらやましいぐらい幸せで」、「どこも連れ戻されたくなくて身元隠してたんじゃなくて」と。

たしかにストーリーの結末そのものは悲劇だったかも知れませんが、その過程で様々な「ドラマ」が生まれ、
関係する様々な人たちに影響を与えていったことも見逃してはならない筈です。
それもこの上なくポジティブな・・・。

翻って仕事のやりがいって、人によって色々あると思います。
例えば「お金」であったり、あるいは「ポジション」であったりとか。
勿論それらも大切なのですが、私にとって一番大事なのは「ドラマ(感動)」であることを教えてくれたことで、
本作は何よりもかけがえのないものだったと言えるでしょう。


※写真は我が家の愛犬“ショコラ”です。



【略歴】高山力也
某国立大学大学院を修了後、H11年に当時まだ珍しい再生医療を扱うバイオベンチャーに就職、先端医療領域での新規事業立ち上げに携わる。その後、生殖補助医療領域でのMRを経て、H19年大手ITベンダー系の事業会社に転職、バイオテクノロジーやヘルスケアを専門領域として投資活動や大学との共同研究を手掛ける。またその傍ら、医療経済などに関する見識も深める。H21年に独立、診療所や介護施設の開設支援コンサルを手掛け始める。このときの経験から介護・福祉領域での仕事のやりがいに目覚め、弊社ユースタイルラボラトリー株式会社にはH29年5月より参加。名古屋事業所や北九州小倉事業所など日本全国各地での新事業所立ち上げに関り、現在は土屋訪問介護事業所甲府を担当している。