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『運をつかむ技術』 澤田秀雄(著) 小学館

『運をつかむ技術』 澤田秀雄(著) 小学館

高山力也




ところで皆さんは自分を「ついている人間」あるいは「もっている人間」だと思いますか?

この本は「最近ろくなことがないなぁ~」などとブルーになっていたとき、会社の書庫にあったのを偶然発見し何となく読んでみたものです。
ただ最初に断っておきますが、タイトルは『運をつかむ技術』となっているものの、これは厳密には技術でないように思いました。
技術であれば、同じやり方でやれば誰でも同じような結果になる筈ですが、本作の内容はそういう類のものではない気がします。
むしろ数々のビジネスを手掛けてきた著者の成功哲学に近いものでしょう。

さて本作の著者である澤田秀雄氏は、今や日本を代表する旅行会社H.I.S.の創業者であり、長年赤字を垂れ流していた長崎のハウステンボスを立て直した人物です。 また格安航空券を普及させると共に、日本初のLCCであるスカイマーク・エアラインズ株式会社(現スカイマーク)の創設者としても知られています。

経営者としての澤田氏の原点は、おそらく学生時代のドイツ留学にあるものと思われます。
当時はまだ海外旅行がメジャーでなく、ましてインターネットもまともな観光ガイドブックもない時代でした。
ですが日本からのビジネスパーソンは数多く訪れており、彼らから通訳だけでなく「街を案内してくれ」と頼まれることが多かったといいます。
そこでドイツの夜に無案内な日本人を相手にナイトツアーを企画し、見事バカ当たりさせました。
若干22歳にして常に月100~200万円もの儲けを叩きだし、それを元手にドイツだけでなくアジアや中近東、はたまたアフリカまで五十か国以上の国を旅行したそうです。 このときの大きな成功体験が、スカイマークの新規参入やハウステンボス再建など数多くの難事業を成功に導いた原動力になったと推察されます。

澤田氏はとにかく失敗を恐れずチャレンジすることを重視します。
「少々失敗しようが、命までは取られない。例え財産を失おうと、半身をもがれるわけではない。」「だから、悩む前に動け。何かあったら開き直れ。後悔するよりチャレンジしろ。」
そして明るく、楽しく、元気でいることの価値を説きます。
「失敗を乗り越えられる人、失敗から新たなヒントを見出せる人は、決して元気を失わない。元気が最大の財産であることを知っているからだ。」

また澤田氏は「運と波動」という独特の理論で、運を自力でコントロールする術を示しています。
その上で「運をつかむ」ためには決して「運が悪い」と思ってはいけないのだそうです。
「苦しいこと、どうしようもないことはある。でも、そこで人生が終わるわけでないのなら、自分は運が悪いとは思わないほうがいいのだ。思ったら最後、本当に終わってしまう。つかめる幸運も逃げていってしまう。」
「言霊という言葉がある。言葉には魂が宿っているのだが、これはネガティブなものにも当てはまる。悪い言霊は強い毒気を持っていて、自分だけでなく周囲の人の運気も落とす。」「もっとも手っ取り早く気を高め、運を上げるには、良い気の出ている、あるいは運のいい人や会社と付き合うことだ。」


はっきり言って、私はとても運を気にする人間です。それも悪い意味で。
毎朝Yahoo!の星座占いは必ずチェックしていますし、打ち合わせがあるときはその日のラッキーカラーを調べて着用するネクタイを選んだりしています。
あるいは「仏滅」だの「大安」だので、重要な仕事を先延ばしにしたりすることもしばしば・・・。
正に澤田氏のおっしゃる「運の悪い人」を地でいっている感じですね(苦笑)。

「最近ろくなことがないなぁ~」などと本作を手にする時点で、まだまだ澤田氏の足元にも及ばないと痛み入る今日この頃です。



【略歴】高山力也
某国立大学大学院を修了後、H11年に当時まだ珍しい再生医療を扱うバイオベンチャーに就職、先端医療領域での新規事業立ち上げに携わる。その後、生殖補助医療領域でのMRを経て、H19年大手ITベンダー系の事業会社に転職、バイオテクノロジーやヘルスケアを専門領域として投資活動や大学との共同研究を手掛ける。またその傍ら、医療経済などに関する見識も深める。H21年に独立、診療所や介護施設の開設支援コンサルを手掛け始める。このときの経験から介護・福祉領域での仕事のやりがいに目覚め、弊社ユースタイルラボラトリー株式会社にはH29年5月より参加。名古屋事業所や北九州小倉事業所など日本全国各地での新事業所立ち上げに関り、現在は土屋訪問介護事業所甲府を担当している。