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よいヘルパー17

よいヘルパー17

吉田 政弘(兵庫エリアマネージャー)



私が思う「よいヘルパー」は「責任感」があるヘルパーである。
 もちろん、介護経験やオムツ換えの技術、医療的ケアの技術などがあれば尚良いが、私は「責任感」があるだけで既に100点のヘルパーだと思う。 逆に「責任感」が無ければいくら技術やコミュニケーション能力があってもヘルパーとしては0点と感じてしまう。

 よい社会人=よいヘルパーかというと、そうでもない。介護はとても門戸が広く、誰でもなりやすい仕事なので、本当に色々な人が従事している。コミュニケーション能力が著しく低く営業職が向いていなさそうな方や集団生活が苦手でオフィスワークに不向きな方などいろいろな方がヘルパーとして活躍している。いい社会人の方がいいヘルパーとして活躍している確率は高いように思うが、実際に現場の状況を見ると一概にそうとも言い切れないところである。挨拶や礼儀作法などがまだまだのヘルパーでも一番のお気に入りヘルパーになっていることもあるし、いい社会人のヘルパーでも利用者からのNGが出ることもあり、結局介護はヘルパーと利用者の相性に左右されるところがある。

 では、数ある仕事の中でも介護の仕事の特徴は何かというと、重度訪問介護の場合は特にそうであるが、利用者の生理的欲求(普通に生きたい、普通に食べたい、普通に寝たい等=人間として最低限の欲求)にも関与する仕事という点である。
 介護は、欲求の中でも「社会的に認められたい」や「豪華な生活がしたい」等の高次の欲求ではなく、人間の最も基礎的な欲求を満たすところに関与する仕事である。豪華な宝石が欲しい等の欲求は最悪満たされなくても我慢できるが、生理的欲求は満たされないと我慢できないものであり、人間の尊厳にも関わるところである。  従って、ヘルパーとして従事する以上、自身の無責任な行動は利用者の尊厳を踏みにじることにも成りかねず、重度訪問介護の場合は命に関わる問題になることもあるため、ヘルパーには何よりも「責任感」が求められる。

 介護の技術やコミュニケーション能力、医療的ケアの技術などは訓練すれば誰でも必ず慣れ、無意識にでも上達してくるものである。一方で、「責任感」はその人のそれまでの人生経験や考え方等にも左右されるものであり、素質やセンスと同様、身に着けるためにはかなりの意識的な努力が必要である。また、身に着いている人でもそれを維持するためには常に意識的に努力する必要がある。
 それだけに、私は「責任感」を持っているヘルパーを尊敬する。

 「自分一人ぐらいいなくてもいい。」と考えているようではいいヘルパーではない。逆にいうと、ヘルパーをしている以上、「あなたは絶対に必要な人間です!」とヘルパーをしている人に伝えたい。