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旅は知識の宝庫であり大きな源泉である

旅は知識の宝庫であり大きな源泉である

古本聡



標題は、19世紀のイギリスの政治家ベンジャミン・ディズレーリの言葉ですが、実に的を得ていると思いませんか? 確かに旅というものは、これまで知らなかった自然、風景や人や物と出会い、新しい体験をするわけですから、そこから学ぶことは多いですよね。世界中を旅した人から聞く話はいつも面白く、人生を歩んでいくためのヒントが隠されていることも少なくありません。

そこで今回は、15~16年ほど前にブログを通じて知り合った、8年間の世界一周旅行をした若いアイルランド人男性が、その旅行の中で学び取った29の事柄を、当時彼から受け取ったメールを訳しながら、ここで紹介してみたいと思います。

彼が見て感じた世界というのは、果たしてどんなものだったのでしょうか。当時はごく普通の大学生だった彼が8年間の世界一周旅行をして、何を悟ったのでしょうか。心に響く名言もあるので、ぜひお読みになって下さい。

1. 世界中どこの国の人も、基本的には皆求めるものは同じ。 各国の文化は互いにこんなにも違うのに、アメリカの億万長者もブラジルのホームレスも、日本の漁師、韓国のソフトウエア・プログラマー、果てはアラスカの海豹ハンターも皆、結局は同じだということが分かった。世間に、そして大勢の人たちに自分を認められたい、愛されたい、安心したい、楽しみたい、将来への希望を大きく持ちたい等々、願いは人類共通。

2. 今、目の前にある幸運を掴むのに執着しても良いことは何もない。
「これさえ手に入れば私は幸せになれるのに…」は嘘。たった一つのことを達成できたからといって、それで与えられた幸せが長続きするなんてことはありえない。

3. 「いつか金持ちになったら…」は戯言。宝くじは待っていても一生当たらない。現実的に生きよ。
. 初めから決められている運命なんてものはない。あるのは、明日知ることになる最高あるいは最低のニュースだけだ。
今日の言動、行動こそが明日という日の良し悪しを決定づける唯一の要因だ。

5. 自分とは違う信念や世界観をもった人を探せ。その人からみた世界を知れ。
世界は自分とは全く違う価値観や考え方をしている人がいるからこそ、面白いのだ。

6. 自分が素敵だと思える人生を生きることが人を納得させる最良の方法だ。
自分が素敵だと思える人生を送っていれば、何も特別なことをしなくても周囲の人たちは認めてくれる。自分の生き方を力説する必要なんてない。経験しておいたほうがいい素晴らしいことで世界は溢れているのだ。

7. 全てを知って、理解している人はいない。
何処に住んでいようと,人は皆、無知からくる悩みや不安を抱えて生きている。

8. 「わかりません」と言うのは全然恥ずかしいことではない。
聞くは一時の恥、知らずは一生の恥。教えてもらうのが賢さへの近道。

9. お金はあった方がいいのは確かだが、どんな問題でも解決してくれる訳じゃない。
路上生活をしてお腹を空かせていない限り、それ以上のお金は必要ない。

10. あなたは、自分が持っている物に所有されている。
ぜいたく品があなたを必要としていて、あなたをそれに固執させている。

11. 漫然とテレビを観ることほど無駄な時間はない。
テレビを観て人は社会を知った気になるが、逆に社会性を失ってしまう可能性の方が高い。

12. インターネットは人類史上最高のツール。ただし、使いすぎると、人はそのツールに思考を支配されてしまう。
現実世界が一番面白く、美しい。

13. 外に出ろ!人と何かをしろ!
実際に経験してみるべき素晴らしいことが世界にはいっぱいある。

14. 1つの言語しか話せないというのは、信じられないほど可能性が狭まることだ。
使う言語が違えば、考え方も心理へのアプローチの仕方も違ってくる。それがまた面白い。

15. イメージ通りの国なんてない。
ブラジル人でもサッカーに興じている人ばかりじゃないし、日本人でも皆、親切で礼儀正しいわけでもない。

16. 生き急ぐ必要はどこにもない。Take your time!
自分には自分のペースがある。

17. 出会う人全員を喜ばせることはできない。
無理をするな。

18. クールにかっこよく、流行に乗ろうとする奴は無知な小心者である。
自分ではクールだと思うだろうが、周囲からは「サムッ」と思われているかも。

19. 失敗しろ!それもできるだけたくさん!
人生、失敗できない時が必ず来る。できるうちにしておけ。

20. とりあえず日焼け止めクリームは塗っとけ。
旅行中は外にいる時間が長い。肌は大事に守っておいた方がいい。
21. あまり考えすぎるな、それより行動しろ。
旅行中なんだから、アクティブになった方が楽しめるだろ。

22. どこでも可能な限り踊れ!歌え!
ダンスと歌があれば、どんな人にでも自分を表現できる。

23. 新しい友達を作るのは簡単なことだ。今いる友達に感謝することだ。
良い友はより良い友を連れてくるものだ。

24. 既に持っているものの大切さは、それを失うまで気が付かない
何でもあって当然だと思うな。僕は一度宿泊費用が払えなくなって、外の岩の上で寝たことがある。それ以来、どんなに小さくて汚くでもベッドやソファー、ハンモックがあることに感謝するようになった。今ではベッドに入るたびにホッとしてため息がでる。
一時的急性難聴になった時も、音が聞こえることのありがたみをしみじみ思ったし、世界を旅するなかではボディーランゲージに何度も救われた。

25. 謝罪をする時はプライドを捨てろ。
人として当たり前のことだ。

26. 人を感動、感心させようと思ってする行動は、周囲から見るとかなりの確率で「おバカ」に映る。
わざとらしいことは止めておいた方がいい。

27. 人は一人でいるから孤独なのではない。
そばにいなくても繋がっている。

28. 愛こそは全てではないが、愛がない人生は空っぽだ。
愛がなくても生きられるが、愛がない人生は空虚としか言いようがない。

29. 人生の最も大切な教訓は、決して口で説明できるものではない。経験すべきことなのだ。
人生で最も大切なことはどんな本にも書かれていない。



【略歴】 昭和32年生まれ、脳性麻痺1種1級、6歳からの5年間余、旧ソ連の障がい児収容施設での生活を経験した最初で最後の日本人。早稲田大学商学部卒、大学院生だった25歳より英語とロシア語翻訳会社を経営。16年4月よりユースタイルカレッジにて障がい当事者としての講話を担当。