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幸福度NO.1デンマーク視察報告会!世界トップの福祉を日本へ持ち帰りたい

レポート

幸福度NO.1デンマーク視察報告会!世界トップの福祉を日本へ持ち帰りたい

吉岡理恵

12/14(土)、こちらのイベントに行ってきました。ノーマライゼーションの生みの親、バンク・ミケルセン氏の母国であるデンマークに、障害当事者かつ埼玉県春日部市で株式会社ライフクリエイトという訪問介護・相談支援事業所を運営する山口和宏さんが、クラウドファンディングで集めた資金で視察訪問した、その報告会というものです。開催地はサイボウズ東京オフィス。これらのキーワードに惹かれて参加予約をしておりました。

まずはサイボウズ東京オフィス。日本橋にある近未来的な超高層ビルで、どこもかしこも高級感満載です。当日限定のバーコードでセキュリティをクリアし、オフィスルーム内でまず目に入ってきた光景はポップな舞台と出迎えてくれるキリンの人形でした。入口隣のミーティングルームと思われる場所は研修室でしょうか?ただ、白いデスクと青とオレンジがアクセントの椅子が並びますので北欧の小学校、という印象にもなります。せっかくなので社内を散歩させていただくと、舞台の脇には当社のハーモニータワーで見かけたようなハンモックがあり、ワインも飲めそうなカウンターバーやファミレス的なソファ、カフェの電源設置のカウンター席と同じ座席、そして円をくぐると世界の都市名の書かれたスカイブルーのミーティングルームが並びます。何をとってもオシャレでクール、というサイボウズ社内です。

 

さて、本題のデンマーク視察報告は、株式会社ライフクリエイトから山口和宏代表、山口典宏さん、日高滉人さん、八ヶ岳観光福祉デザイン室の横山綾子さん、株式会社Nextwelの日野信輔さん、カメラマンの志野さんの6名のメンバーの自己紹介から始まりました。



前半はチームライフクリエイトのプレゼンで、デンマークでの障害者の自立生活について。山口代表は、自立とは、仕組み(制度)、教育(やり方)、フォロー(相談)、予算(お金)を全部「自分でやって」、と言われているように感じられたそうです。まず、仕組み(制度)はBPAが主体となっているそうです。Bの頭文字はメモに残せなかったのですが(^^;)デンマーク語です。PAはPersonal Assistantの頭文字です。パーソナルアシスタントとは、障害当事者の方が介助者と個人契約をし、セルフサービスで自己完結的に介助体制を築くというものであり、デンマークのBPAもその方針に則ってはいますが、事務作業的業務の雇用管理の方は、制度代行組織に委託することも可能だそうです。

しかしながら人事管理、すなわちシフト調整やヘルパーへの教育は当事者の役割とのこと。当社にもおおよそ棲み分けのできてきた管理部門と事業部門と同じような役割分担があるんだなと聞き進めましたが、このシフト調整やヘルパー教育こそが訪問介護の根幹であり重鎮な業務であり、私たちが心血を注ぎ心身をタフに研ぎ澄ませながら取り組んでいる業務だと日々切実に実感していますので、会の終盤の質疑応答の時間で、知的ハンディある方、どうしてもそういう業務に及ばない方はどうなのか、という質問をさせていただきました。回答は、グレーゾーンが実はあるそうです、とのこと。どの組織や制度もたゆみの部分は必要なのだなと察しました。それでも、山口代表からはデンマークでは対話の時間がとにかくあるとのこと、それは現地を訪れないと分からないと思います、と教えてくださいました。

また、教育の部分では、デンマークは障害者ヘルパー養成に15日間の教育プログラムを用意しているとのこと。日本の初任者研修とほぼ同期間のスクーリングが障害者介助教育に割り当てられているそうです。日本の初任者研修は高齢者介護に重点を置いていますので、障害者介助についてはほとんど学ばずに修了できますが、デンマークでは障害者と高齢者の介護・介助は教育プログラムの視点で別物のようです。そして、サービスを受ける障害当事者のためのプログラムもあるとのこと。先日の当社のケアハラスメントについての学習会でも古本さん、平田さんが仰っていたことと同じです。

そして予算(お金)の面では、グリーンコンサートというものが開催されているそうです。障害者団体と民間組織が共同で運営し、収益も折半するとのこと。なので参加するアーティストは著名な方も当然のように含まれるそうです。そして、障害者団体は、得た収益で社会活動のための助成金を支出するそうですが、それぞれの社会活動をする際、必ず障害についての理解を育む勉強会の時間を含めることが助成金支出の条件だそうです。この学びの時間を含めるという条件について、山口代表は感心されたそうですが、私もいいなぁと思いました。私自身が本日は自己啓発のために、日々の業務と少し離れた学びの時間を持ったわけですが、いつもと違う視点から物事を見て、感じられるということは感性が豊かになる気がします。

後半は障がい者と健常者がともに学ぶ全寮制の学校『エグモント・ホイスコーレン』についてのレポートを伺いました。こちらの学校は学生に障害者、健常者の境がなく、誰もがともに学びともに生活する全寮制の学校だそうです。学校は広く大きく、夜はパーティーも学生主体で普通に行われているとのこと。朝はダンス=体操も含む朝礼もあるそうです。そして、市内の福祉用具センターも見学したそうですが、デンマークの福祉用具はそれなりに素晴らしいけど、日本も負けてない、と感じたそうです。福祉用具はどれも日本で一度は目にしたものばかりだったとか。

渡航メンバーの方々が冒頭の挨拶で、声を揃えてこの報告の内容は本当に凝縮したものであり、本当はもっともっと体感したことがありました、とおっしゃっていました。個人的には障害者の自立について、日本とデンマークの対比等、聞きたいことはたくさんありましたので、後日別途お時間くださいとお願いして退出しました。そして、渡航レポートの「デンマークの福祉 視察旅行誌」という冊子が作成終盤に入っており、すでに1000部以上の購入予約が入っているそうです。私も2冊購入しましたので、読みたい方は声をかけてください。

イルミネーションの輝く日本橋を歩きながら有意義とはこういうことかなと思えた一日でした。






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