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介護のお仕事から学んだこと 人の温かさ

介護のお仕事から学んだこと 人の温かさ

八木橋武尊



「人間は考える葦である」/  Blaise  Pascal
人間はひとくきの葦にすぎない。自然の中で最も弱いものである。だが、それは考える葦である。

早熟の天才といわれたフランスの哲学者パスカルの名言と出会えたのは、おそらく介護業界に足を踏み入れたおかげでしょう。

4年前初任者研修を受講し介護の基本知識を学んだ際に講師から教えていただきました。
介護実技にもコミュニケーション術にも、すべて1つ1つに根拠があることを知り衝撃を受けたことを今でも覚えています。

介護とは介助が必要な方のお手伝いをする、誰でも簡単にできるお仕事だと勘違いしていたことを反省し、私は魅了されていきました。

人体動作の仕組みを理解し、いかに利用者様と介助者双方の負担を少なく安全・安心な介護ができるかを考え、さらには医療的な知識や心理学など幅広い知識が用いられながら行われるケアは、まるでディテールまでこだわる職人技です。

そして「優生思想」について
イギリスの人類学者フランシス・ゴルトンが定義した優生学から生まれたこの思想は、第二次世界大戦ヒトラー率いるナチス政権の優生政策で有名ですが、古来より累々と優生思想が人間社会の根底に在るものだと知り、同時に人間である私自身、考えれば考えるほど迷路を彷徨うような非常に難しいテーマでした。

2016年7月相模原障害者殺傷事件が発生し、犯人である植松聖被告はまさに優生思想に囚われた現代のヒトラーともいえますが、彼のようなヒトラーの亡霊に憑りつかれてしまう人々の危険性は、果たして現代社会に皆無だといえるのでしょうか。

最後に一番学ばせていただいたと思うことは、
人の温かさです。

なんといってもこれが介護業界の醍醐味ではないでしょうか。
日常では出会うことないであろう涙あり笑いありのノンフィクションドラマの連続で、利用者様やご家族と関わる中で様々な歴史や背景を知ると、毎回目頭が熱くなってしまいます。

一緒に働く職員も色んな人がいますが、優しさが根幹にあり人情が溢れていてとても心地よいものです。

素晴らしい多様性と温かなコミュニティーに属し、大切な時間を共に過ごしていることを幸せに思っています。

人間は考える葦である。
弱いからこそ、相手のことを本気で考え、支え合い、共生していく。

ソーシャルインクルージョンの実現を夢にみてこれからもチャレンジしていきたいと思います。


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