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ブックレビュー 「ママは身長100cm」 著/伊是名 夏子/ハフポストブックス

ブックレビュー 「ママは身長100cm」 著/伊是名 夏子/ハフポストブックス

吉岡理恵



この本を最初に知ったのは創刊直後の昨年初夏頃だったかなと思います。社内のイントラネット的ツールで著者の伊是名夏子さんの知り合いが投稿紹介をしたように記憶しています。面白そうだなと思いながらもそのままにしていましたが、つい先日、こちらのイベントで伊是名さんとお会いする機会を得、これも何かの縁だろうと思い本書を購入いたしました。

伊是名さんご自身もおっしゃっていたように、Amazonでは本書は子育てや恋愛論で評価を得ていて、障害や福祉の分野でのランキングでは上位に入っていないとのこと。しかし、それもそうだなぁと本書を読むとその理由が分かるように思いました。

伊是名さんは骨形成不全症という障害をお持ちなので、タイトルの通り慎重は100cmほどの骨折をしやすい身体つきであり、生まれたときに両足を骨折していて、かつ頭の骨もほとんど形成されていなかったそうです。また、小さいころから頻繁に骨折をし、試験的な注射も投与されていたとのこと。さぞや辛くて苦しい幼少期だったのかなと想像してしまうのですが、ご自身の人生や境遇に少しもひねくれていないという感想を抱きました。

それは、伊是名さんが、障害のない姉2人を見ていて、姉たちにも大変なことや辛いことがあるようで、歩けるからといってそれほど楽な毎日ではなさそうだと思っていたから、という一節や、伊是名さん家の三女、として地域に見守ってもらえたからという、ご家族と地域住民の温かい人間関係があってこそなのだろうと思いました。

とはいえ、首里高校に入学して同級生の日々の助けや学校側の配慮に伊是名さんご自身はとても嬉しく思ったそうです。なぜなら、障害や困難を抱えた人に、その方だけの特別なサービスを付与すると、結果的にその方と周囲とを隔離することになり、お互いのよさに気付くことができないが、首里高校での環境はあくまでも生徒皆が同じ場所にいて、違っていることを受け入れてもらえたからだそうです。

本書後半部にもありましたし、また最近耳にするのが、依存先を増やすことが生きやすさにつながる、という考え方です。あくまでも本人の自立が前提ですが、自立・自律していても自分だけではどうにもならないことが世の中にはたくさんあります。そういうときに頼れる先をいくつ持っているかで生きやすさに大きな変化が生まれるように思います。

「子どもは助け合うことの天才。頼るのも大好き。お手伝いも大好き。」という写真に添えられたメッセージに目が留まりました。おそらくそこには必ず笑顔があるように思います。本書を読むと明るく清々しい気分になり、それは読む側にとっては子育てや人と人との関わり合いにおいてヒントが溢れているからなのだろうなと思います。なるほど子育て本ランキング上位なのも分かるないう感じです。

実は著者の伊是名さんと当社で今後何かコラボレーションしたいなと思い、先日事業所にお招きしました。とびっきりの笑顔がとても素敵で、またお会いできる機会を探索しているところです。



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