ニュース&ブログ

土屋人(旅ガラス)日記

土屋人(旅ガラス)日記

古本聡




一週間に3日、4日は新幹線の中で過ごす土屋旅ガラス、またはリアル電車男です。
今日は、2020年1月22日の旅日記を書いてみようと思います。

・ 常連さんになっちゃった
いつものように、東京9:36分発仙台行きの新幹線はやぶさに乗る際、乗降用の渡し板を持ってきてくれる乗客案内係のおじさんが携帯で車掌にこう連絡した。
「いつものベレー帽の男性、簡易型電動車いすの‘常連さん’、仙台で乗り継ぎあり、5号車後ろ側デッキに単独乗車。ご了承ください。」
どうやら私は、東京駅でついに常連さんになったようだ。そんな常連さんでさえも、車掌の‘了承’なしでは電車に乗ってはならんのか…w。まぁ、さっきのは言葉の綾だと言うことにしておこう。

・ 電車、特に新幹線は考え事には最適の場所
10日ほど前にケアハラ問題関連で提出した「利用者さんへのメッセージ」について再考してみた。

「・・・内容的にやや弱まっちゃったかなぁ・・・。でもなぁ、あれは土屋重度訪問っていう企業、それと職員全体の意見を伝える文書だから、初めからきついこと書いて、利用者さんに喧嘩腰だと思われても、却ってマズいんじゃなかろうか。最初はやんわり牽制ぐらいにしておいて、トラブルが生じた段階で注意、厳重注意、勧告 ・・・、と語気を強くしていくしかないような気もする。

そうそう、昨日、ユースタイルカレッジ宇都宮からの帰りに思いついたことがあったっけ。介護職と利用者との権力関係のことだ。「権力」なんて言葉を使うと大袈裟に聞こえるかもしれないが、簡単に言えばこういうこと。

介護職は、仕事をより高い品質で遂行するために、利用者の障害をはじめ、性格や家族構成、生活全般のことを予め知らされているか、または知ろうとする。その一方で、利用者は介護職のことをほとんど知らず、また知ることを許されない場合や、相手に尋ねにくい場合もある。

つまり、介護職の方は匿名であることが許されているのに対して、利用者の方は個人として特定されてしまっている状況が生じる。まさにここに、両者の決定的な立場の不均衡と差異が発生してしまう。

情報を持っていない側から見れば、それを多く持っている側の方が自分よりも大きな権力を持っているかのように映ってしまう。新聞社やテレビ局の記者と読者または視聴者との関係に似ているかも。

人と言うのは、自分を相手より下位に感じてしまうと、モヤモヤと恐怖心が沸いてきたり、不必要に身構えてしまったりする性質があるのも事実。それが時には強い拒否反応や攻撃的な態度に変わってしまうこともあるのだろう。この不均衡感を少しでも減らすことは、例えば、介護職側情報を今より少しだけ多く開示することで可能なんじゃなかろうか。どうだろうか・・・。

最初の訪問時に、自己紹介時間を少しだけ長くとるとか、簡単なプロフィール的な文書を相手に渡すとか・・・。どこまで情報を開示するのか、あるいはどこまでフェイクを入れたりして暈すかは、また別個の問題として、ともかく、介護職は利用者にとって味方であり脅威な存在ではないと確信してもらえる材料がないと、安心感や信頼感が生まれにくい、ということは言えるだろう」。

・ 久しぶりにロシア人らしいロシア人家族に会った
電車が仙台に着く直前にロシア人夫婦が、娘と思しき5~6歳の女の子を連れて私の前を通った。どうやらトイレを探しているようだった。遠くからでも、その人たちがロシア語を話しているのが分かったので、私の前を通り過ぎる女の子と目が合った時に、「プリヴェート^^(やぁ、元気かい)」と声をかけてみた。向こうも挨拶を返してくれたのだが、その時その子が見せた無垢な笑顔の可愛いこと、可愛いこと! それに引き換え、その子の両親の不愛想甚だしいこと! 父親も母親も、私をジロッと一睨みして、無表情に通り過ぎて行った。何かに怯えているかのように他者を寄せ付けない態度。旧ソ連時代の昔のまんまなんだぁ、と感心してしまった。
時代が変わったんだから、いい加減もっと笑えよ!^^

【筆者プロフィール】
古本 聡(こもとさとし)
1957年生まれ 脳性麻痺による身体障害1種1級
旧ソ連で約10年間生活。内5年間を現地の障害児収容施設で過ごす。
18~24歳の間、障害者運動に加わり、障害者自立生活のサポート役としてボランティア、介助者の勧誘・コーディネートを行う。
大学卒業後通訳・翻訳会社を設立、2019年まで運営。
2016年からユースタイルカレッジの重度訪問介護従業者養成研修統合課程での実習/講話を主に担当。
現在はユースタイルラボラトリー社員。
妻、娘の三人家族。