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ブックレビュー 信念に生きる~ネルソン・マンデラの行動哲学~ リチャード・ステンゲル 著/グロービス経営大学院 訳

ブックレビュー 信念に生きる~ネルソン・マンデラの行動哲学~ リチャード・ステンゲル 著/グロービス経営大学院 訳

八木橋武尊



囚人から黒人初の大統領になった人物といえばこの「ネルソン・マンデラ」。
南アフリカ共和国で1994年に全人種による総選挙が行われるまで、アパルトヘイトとよばれる人種隔離政策と戦い続け、大統領になり一大改革を成し遂げた歴史的な英雄です。

私がこの本を手に取った理由としては、組織のマネージャーとしてリーダーシップの勉強をしたいというところからですが、それ以上にマンデラという人物に興味を持ちました。

まず、強い差別や偏見の対象だった黒人であり、また終身刑を宣告された囚人でもあった、そのマンデラがどのようにして国民の心を掴み大統領まで昇りつめることができたのか、普通に考えれば至難の業だと思います。よほど運がよくて人々に愛され、優れたリーダーシップを発揮しなければこのような偉業を達成することはできなかったでしょう。

2013年この世を去った今でもなお、マンデラのリーダーシップの在り方は世界中で語り継がれ、企業組織では現代リーダーの理想像に掲げられているだけではなく、映画のロールモデルになったり、自伝などが書籍になったりと数々の功績が残されています。

著者であるリチャード・ステンゲルは、ニューヨークのタイム誌編集長や政治コメンテーター、大学講師、大統領のアドバイザー兼スピーチライターなど幅広く活躍する「やり手」であり、マンデラとは公私ともに深い付き合いがあることから、マンデラの思想や行動を深く理解し洞察して本書にまとめてあるので、マンデラの人間的な魅力がダイレクトに伝わるのもこの本の魅力です。

また、訳者であるグロービス経営大学院ですが、いわゆる「MBA(Master of Business Administration)」という欧米で生まれた経営学の博士号を習得するスクールであり、社会に創造と変革をもたらすビジネスリーダーを育成するとともに、各活動を通じて蓄積した知見に基づいて実践的な経営ノウハウの研究・開発・発信を行っているのですが、例えば、Microsoftのサティア・ナデラ氏、アリババのジャック・マー氏、Youtubeのスーザン・ウォシッキー氏など世界中の優秀な経営者がMBAホルダーだったりしますので、かなり高位な学位だといえます。

そんなグロービスの「必須科目」である企業家リーダーシップコースの内容で、取り上げるべき優れたリーダーにネルソン・マンデラの名前があがり彼について議論したりすることから、本書はビジネスに大事な要素が結びつけられた内容にもなっていますので、ビジネスやリーダーシップを勉強していきたい方にオススメです。

※八木橋武尊プロフィールはこちら