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新型コロナウイルスと私たち 非常事態宣言

新型コロナウイルスと私たち 非常事態宣言

佐藤健輔



4月7日に発表されたニュースをオンラインで見ていた私はこう思った。

「ああ、とうとう出たか」

この前日には耳の速い新聞記者様やライターさんが事態をつかんで一報が流れていた状況であり、特段の驚きは出なかった。

が、いよいよもってこのコロナウイルスが国内で猛威を振るっているという事実が突き付けられる。

これにより何が変わったかを、静岡の状況だけではあるがまとめてみた。
前提として家族持ちであればまた違う視点でのまとめになるが、今回は私『個人』としての視点である。

1:小中学校の入学式などが延期される。
2:カップ麺などのインスタント食品、レトルト食品の店頭在庫が少し目減りした。
3:ドラッグストアの営業時間などが時短営業となった。
4:夜の閑散具合に拍車がかかる。
5:公園に子供たちの姿がめちゃくちゃ『増えた』。

これが現在の静岡の状況の一端。
この件については後述することとなるが、もう一方の変化を挙げてみる。

1:利用者様の危機意識の段階が一つ上がった。
2:お店から除菌、消毒関連の製品がほぼ消える。
3:行政からのマスクの配布があった。
4:スタッフの危機意識が明らかに上がった。

大きく見てこの二種類に分類してみた。
実は細かく上げればキリがない上に今回のコラムから逸脱しかねないので割愛させていただいている。

なぜ二種に分割したかというと一つは私の私生活について、もう一つはヘルパーとしての活動についてだ。
ここで分けた理由は単純である。

わかりやすいからだ。

ではまず、私の私生活についての変化に述べさせていただくことにする。
大きい変化は……実は無い。
なぜかというとすでに三月初旬から学校は休校になり、いつぞやのコラムにも書いたかと思うが生活の『必需品』は備蓄されているからなのだ。

衣食住、これらは喫緊で対応が必要なほどは枯渇しておらず。
家族も半ば諦観の状態で引きこもり生活に順応しつつある。

「まだまだ続きそうだねぇ……」

このコラムを書いている当日の出勤前に妻がつぶやいた言葉。
気だるげで億劫そうな声音に私もうんざりしながら答えたものだ。

では何が困るかというと単に娯楽である。
いつもなら休日には家族で近所のショッピングモールで遊び、好きな映画のDVDをレンタルして夜には缶ビールを片手に固唾を飲む。この一時は今は無い。

せいぜいが繰り返されるコロナウイルスに関するニュースと子供たちが好きなアニメのヘビーローテーションだ。

それもあまりにも繰り返されたせいか幼稚園の娘ですらこういうのだ。

「コロナウイルスっていつまで大暴れするの? 〇〇ちゃんとあそびたいー」

だよねぇ。

現実問題、支援に入るヘルパーとしては何が何でも感染するわけにはいかないので我が家はプチロックダウン中であり、子供たちの友人が家に遊びにくる際も玄関先で手指を洗って、アルコール消毒してもらっている。
マスクはもはやどうやって入手したのか着けていない子のほうを探すのが難しい。

手作りマスクでどこまで効果があるかは諸説あるが、マスク姿で家に閉じこもりゲームに興じる光景は見てて堪える。

じゃあ公園にでも、と考えるのだが……前述したとおり近所の公園が人でごった返してるのだ。日光浴をするおじいさん、せめて風にあたろうと近所のお母さん方、当然ストレスマックスの子供たちも……。

ここだけ見れば大変牧歌的で良いのだが、市内に行くと様相は一変する。

『しばらくの間休業します』
『〇〇日まで時短営業します』
『○○日をもって閉店いたします』

……生活必需品以外の物はその内ネットでしか買えなくなるのだろうか?

知り合いの設計屋は機械専門なのだが『なあ、マスクの製造機械の治具ってどう作ればいいんだ?』と久しぶりにチャットをつないだ瞬間にこう言い出す始末。

「あれこれこうして、二点抑えたら三点目の位置を~」
「なるほど、助かった。週明けにでも3Dプリンターで試作出すことにする。そういやそっちはどうだ?」
「出来れば近況のほうを先に聞くべきではなかったのか? 元同僚」
「いや、お前心配するだけ無駄だし。今聞いたのもご家族さんの事であってお前の事ではない」
「私の周りこんなんばっかです!?」

と、いつものやり取りを画面越しにしていたが。
ふと気づく、彼は東京のある会社で仕事をしているはずの時間では?
そう思って聞くと。

「テレワークだってさ、昨日から家にこもりきりで図面と向き合ってる。いつまでかはわからんが……」

身近に迫ったコロナウイルスの脅威が実感できてしまう。
私自身なるべくいつも通りに振舞っているようでも、周りの状況がそれを許さなくなってきているようにも感じられた。

また、こんなご時世だからこそ。買占めや、無為な備蓄をしないで、人とは物理的距離を取っていても心の距離は近づけるようにしていきたい。そういうことができる機械(スマートフォン並びにネット環境)があり、その機会を我々は得たのだと前向きにとらえたい。


さて、もう一方。
こちらも深刻なのだが、思った以上に真剣に書いてしまったので少し軽くいこう。

利用者様がすごく情報通!! いえ、我々も決して疎いわけではないのですが……ヘルパーより利用者様のほうが万全を期してらっしゃるのです。これはとてもとてもありがたい。
どうしても後手に回るのが常だと思っていたため、むしろ利用者様に先手を打っていただいた上こちらにも教えてくださるので割と混乱はなかった。

代わりに困ったのが……ええ、まあ、お察しかと思いますが我々健常者側です。
お店に次亜塩素酸スプレーや消毒関連の品物が完全に消えました。問答無用で消えました!?
昨日までちょこちょこはあったのに!?
この対策として私は手洗いをものすごく入念にするしかなくなるのですが……その程度で済んでます。

そして、とうとう届きました布マスク。
スタッフに二枚づづですが何とか行き渡りそう、大事に洗って使おう。
ちなみにこれを読んでおられる方、間違っても洗濯機で洗わないでくださいね? よれよれになりますよ~。少量の衣類用洗剤をつけて押し洗いが基本です。

最後に、こうして私がこのコラムの筆を執る際思った事として。
非常事態宣言はとても由々しき事態ではある。その一方でここに至るまでに拡散した予防策や方針自体は間違っていなかったという結論に至った。ある日突然宣言が出されたのならもっと混乱していただろう、もしかしたら暴徒まではいかないが何か起きていても不思議ではない。

すべてが終息するまで、利用者様と私たちはこの新たな脅威(コロナウイルス)とうまくやっていかなければならないと思う。

一人一人いつも通り、体を大事に、家族を大事に、隣人を大事に。