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新型コロナウイルスと私たち  スタッフの大切さを再度教えてくれました

新型コロナウイルスと私たち  スタッフの大切さを再度教えてくれました

原田 岳



コロナはまだマスメディアで取り上げられているだけ、遠い話…まだそう思っていた 1ヶ月前。それから 1ヶ月の間に岡山県で初のコロナ感染者が報告され、その1週間後私の住む玉野市で初の感染者報告。今日現在の国内感染者確認数は全国で9824人、クルーズ感染者を含めると約1万を越え、7都府県の緊急事態宣言発令から9日目にして既に全国緊急事態宣言の発令。 皆様が私のコラムを読まれる時には感染者確認数は何名になっているのでしょうか。私の想像以上にコロナはスピード感を持って近づき、周囲に様々な影響を与え始めていました。 先日私は例外状態ともいえる選択に悩まされました。
ある利用者様の夜勤支援の話です。当日支援予定に入っている○○さんを今日は外して欲しいと利用者様から連絡が入りました。○○さんは5日前に37.6℃の発熱が有り出勤停止、医療機関を受診、扁桃腺の腫れによる発熱と診断されましたが自宅待機、その後37.5℃以下の体温を維持している状態でした。今のコロナの状況、利用者様がご不安になるのも当然のことだと思います。

しかしこの利用者様の支援内容を把握している他スタッフは、既に当日他日中支援に入っていてしかも 5連勤+ご家族の介護のために当日夜勤休み希望の非常勤スタッフ、もう一人は他支援で腰を痛め 5日間のドクターストップがかかっている非常勤スタッフ。もう一人はコロナの為に施設から帰ったご家族の介護が必要な常勤スタッフ、の3名しかいない状況でした。つまり動けるのは5日前に発熱した〇〇さんのみ。
ケアマネに全てを話し、利用者様に相談に行って頂きました。その結果、ご家族支援は期待できない環境、他事業所スタッフは基本夜勤をされないところばかり+発熱者が多発して無理。入院は病院感染を恐れて拒否。緊急対応でオムツ交換時のみ訪看対応の提案も夜間一人になる時間が不安だと拒否。結局利用者様とケアマネが下した結論がコロナの可能性も否定できない○○さんの投入でした。

このままだと○○さんを投入しないとこの利用者様は放置状態になる。しかしコロナの可能性を否定できない○○さんを投入するリスクは高い。
判断しかねた私は再度上司に相談しました。その結果○○さんの出勤停止指示。しかしコロナ感染のリスクは避けられるが利用者様をこのまま一人放置するのか?手段がない今、ならどうする?利用者様とケアマネがリスクを承知で依頼された○○さんの投入を拒むのか?私が全責任を背負って指示に反し○○さんを投入すべきか?命をかけた賭けをすべきか?私の頭のなかで様々な葛藤と考えが巡りました。

それを救ってくれたのはご家族の介護が必要な常勤スタッフからの電話でした。「深夜2時からなら何とか動けます。」ご家族介護を犠牲にしての声でした。深夜2時までは支援開始2時間前に他の支援を終わった 5連勤の非常勤スタッフが明朝、ご家族介護の通院もある中そのまま繋いでくれました。
家族の犠牲と過酷なシフト…この2人がいなかったら…私はどういう決断をしていたのでしょうか?
今回のこの経験はコロナの怖さを充分感じ取ることができたと同時にスタッフの大切さを再度教えてくれました。
利用者様からのキャンセル・発熱(コロナ以外も含む)出勤停止によるスタッフ不足・スタッフの心理的不安・負担あるシフト調整…医療崩壊が叫ばれていますが介護崩壊も正に身近に迫ってきていると自覚すべきだと思い知らされました。

私達が出来ること…今一度考える必要があると思います。


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