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新型コロナウィルスと私たち  『俺たちの使命は何や!じゃあ誰が利用者の命を守るんや!!』

新型コロナウィルスと私たち  『俺たちの使命は何や!じゃあ誰が利用者の命を守るんや!!』

近藤優美 



『いま私が胸に刻むべきことと、できること』

 中国・武漢から始まった、今回の新型コロナウイルスの感染拡大の恐怖を世界中が感じ、日本でもこの感染拡大を受けて様々なイベントが自粛され、閉店や休校、経済の急激な冷え込み等、事態の収束が見えぬ中で地球規模の混乱が広がっています。

   現に私自身もコロナウイルスの影響により、先日、ヘルパーとして今やるべきことを見失ってしまう一件がありました。

 ある利用者さん(Aさん)の支援中に、Aさんが『Bさん(他事業ヘルパー)がいま関東に行ってて一週間滞在するみたいなんです。空港とかお店に出入りするから、コロナに感染しないか心配です。帰ってきた翌日に、すぐCさん(他の利用者さん)の支援に行くらしいんですよね。』と不安そうに私に言いました。
 Cさんは、私も支援に入っている利用者さんでしたし、その時点(3月末)で、その県には約120人の感染者が出ていました。
 翌日も私はAさんの支援に入っていたのですが、彼女の話題はBさんのことで持ちきりでした。またAさんのお母さんもとても心配された様子で、『しばらくはBさんに支援に来てもらうことを遠慮しようと思っているの。』と私に相談されました。

 支援を終えて帰宅しながら、私は急激に不安と恐怖を覚え始めました。『BさんがCさんの支援に入れば、もしかしたら私もコロナに感染して、自分が感染源になるかもしれない…』
 咄嗟にエリアマネージャーに電話を掛けました。私は一連の流れの報告と、他事業所のBさんが出勤するなら、Cさんが了解していても、たとえそれがニアミスでも、私はCさんの支援に行きたくないと伝えました。
 マネージャーは、「Bさんが関東に行ったから感染しているかもしれない、という思い込みで、あなたが支援に行かないのは間違っている。」と私を突き放しました。しかし、冷静さを欠いていた私は納得がいかず、『もし私が感染してその後、感染源になるのは嫌だ!』と反論しました。すると、電話口の向こうから物凄い剣幕で『俺たちの使命は何や!じゃあ誰が利用者の命を守るんや!!』と、怒りの大声が飛んできました。
(私はしばらく沈黙・・)

 私は、彼のその大声に対し、恐怖ではなく自分のあまりの愚かさにハッとしました。
 『私たちの仕事は、毎日の利用者さんの生活、命を支えているんだ。』そんな当たり前のことを、私は感情的になったことで忘れていました。よく考えると、自分の判断があまりにも盲目的だったことに気付き、後悔しました。
 あの時、マネージャーが私に対して喝を入れてくださったお陰で、本当の意味でヘルパーとしての覚悟ができたのだと思います。
 これからは、私を必要としている利用者さんがいるのなら、可能な限り、きっと当たり前のように私は現場に赴くでしょう。

 今回のことで、人は目に見えない敵に恐怖を感じたとき、短絡的な判断をして刹那的な言動に走りやすいということを思い知らされました。
 『正しく恐れる』には、やはりリスクコミュニケーションを徹底することが大事だと痛感しました。


●私が胸に刻むこと
①感染リスクを見極めて、しっかり対策をした上で支援をする。
②デマや不確実な情報に惑わされない。

●私が出来ること
①不要不急の外出を控える。(人混みを避ける。)
②手洗い、うがいの徹底。
③手で触れる共有部分の消毒。
④外出先から帰宅後、すぐに衣類の着替え、洗濯を。
⑤こまめに換気をする。
⑥しっかりと睡眠をとる。
⑦バランスの良い食事をとる。
⑧毎日の検温。
⑨マスクの着用。
⑩ゴミは密封して捨てる。

 新型コロナウイルスが、私にもたらしたもの。それは、当たり前のことが当たり前に出来ることの幸せを感じること、淡々と日々の生活をこなすことの大切さです。大変な環境を経験して、私たちの生活が多くの人々の助けや努力によって支えられていることに、改めて気付くことができました。
 このような事態が一日も早く収束することを願うばかりです。


※近藤優美プロフィールはこちら