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新型コロナウイルスと私たち  そして明日も支援は継続していく

新型コロナウイルスと私たち  そして明日も支援は継続していく

笹嶋裕一



桜が満開を迎える少し前だったと思う。

コロナ疲れ、コロナ慣れ、様々な理由を盾に、人々は街に群がった。
そして、あの日を境に東京の景色は一変してしまった。

次に来たのは、死の恐怖であった。

コロナ禍、コロナ鬱。

もはや言葉遊びにもならない現実が目の前にある。

災害時とはまた違う、ひたひたと迫る見えないウィルスの中で、皆が怯えながら生きている。

陽性と陰性の境界線も曖昧になり、濃厚接触者と接触者の定義もあやしい。
もはや全員が罹患しているのではないかとの問いにも明確に答えを出すことはできない。

相談をしようにも保健所の窓口がパンクしており、相談まで約100回近くのコールを費やす。

道ゆく人にも距離をとり、歩幅を調整する。
なるべくすれ違わないよう、息を止め下を向く。
マスクを忘れて外にでようものなら、突き刺すような視線に、罪悪感でいっぱいになる。

もはや人類こそが新型コロナウィルスであり、私もその一員なのだ。

一説ではワクチン開発は少なくとも1年~1年半はかかるといわれている。
それまでは元の生活には戻れないと、もう、覚悟しなくてはならない。

世界中ではあちらこちらで女性へのDV被害が報告されているという。
外出自粛による不安や不満はいつしか女性に向けられ、
行き場のない女性は、スマホを握りしめ、今も孤独の中SOSを叫び続ける。

影響はいつしか、人対人へ、そして介護現場においても本人対家族の関係にまで侵出しはじめている。

そもそもとして施設系の介護現場においては、感染防止対策の常識が全く通用しないことも多いという。マスクをつけてもすぐに外してしまう、食べてしまう、アルコールをなめたり飲んでしまう、距離をとろうと思っても徘徊のある方においてはその場所にとどまることが難しい。

そういった背景がありながら、施設はなるべくクラスターを避けるために、利用制限をかけざるを得ない。ただこの状況で、一部在宅での介護に切り替えたところで、何が起こるかは想像に難くない。家族と本人が互いにストレスを感じ、虐待に近くなるケースが増えているという。

とにかく、政府は緊急事態宣言を発令した。
東京都もテレワークを推奨し、一部に休止要請を出した。

我々は必要な支援があればそこに手を差し伸べる。
そして明日も支援は継続していく。

対面でしか成立しない介護現場において、今この瞬間も、苦渋の決断の只中にある。
※笹嶋裕一プロフィールはこちら