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『続・誕生日なんてなければいいのに』  わたしの

1〈誕生日の朝〉冬治(フユジ)はソワソワと落ち着かない自分が嫌だった。「誕生日なんてなければいいのに」と何度も思った。寒い朝だった。目覚めたときはまだ外は暗くて、室内でも息が白くなるくらい寒かったので布団にくるまって二度寝しようとした。しかし、目が冴えてしまいうまく眠りに入っていけなかった。目覚まし時計のカレンダ...
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『誕生日なんてなければいいのに』  わたしの

「誕生日なんてなければいいのに」と冬治(フユジ)は思った。先週の土曜日、同じクラスの山咲くんの誕生日会があってその会に参加してから冬治はソワソワと落ち着かなくなってしまった。その会には冬治を入れて5年2組の男子が3名、女子が2名 ...
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『類人猿の読書会』     わたしの

〈集団をつくり協力することは人間の根っこ〉昔々、森を出て草原に降り立った猿たちは悩んでいました。その界隈で自分たちがあまりにも弱い存在だったからです。爪もなく、牙もなく、足力もなく、空に逃げるための翼もないので、猛獣たちの餌として食い殺されるばかりの最も弱い存在だったのです...
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『LOST BOYS』~放課後の授業【後編】~

わたしの 〈前回までのLOST BOYS〉 中学校時代の担任の先生が亡くなった報せを聞いて、同級生に連絡した私。そのままzoom を使って弔い酒をしようということになった。 パソコンの画面を通して先生の思い出話に花が咲く...
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『LOST BOYS』~放課後の授業【前編】~

わたしの 【ロスト・ボーイズ/Lost Boys (迷子たち)】とは J.M.バリー作の戯曲『ピーターパン』に出てくる少年たち。 全員動物の形の衣装を着ている。キツネのスライトリー、クマのカビー、アライグマのツインズ、ウサギのニブス、スカンクのトゥートルズ...
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『石を積む』~素朴な喜び~

わたしの 一年中、その川には水がなかった。石がごろごろしている乾いた道がどこまでも続いていた。 あまりにも水が流れていないので町に住む人々はその川のことをカサカサと呼んだ。 ここ最近、2歳になる娘を連れてカサカサに行く。 川沿いのサイクリングロードから川原に降りられる階段があり...
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『名前のない幽霊たちのブルース』~わたしののおはなし9~ガイドヘルパー日記❰後編❱~

42歳で会社を辞めて、友人のすすめで知的障害のある方の外出を支援するガイドヘルパーの仕事をはじめてまだ間もない。ある日、他のヘルパーが急遽休んだために晴明という男性のガイドをお願いされる...
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『名前のない幽霊たちのブルース』~わたしののおはなし8~ガイドヘルパー日記❰前編❱~

わたしの 【前回までのブルース】 カホン(南米の打楽器)が上手にできない、と嘆く私に先生が教えてくれた世界的に有名なドラマーである師匠と親子の話。「できる」ー「できない」ということよりも...
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『名前のない幽霊たちのブルース』~わたしののおはなし7~カホンの先生から聞いた話~

わたしの 【前回までのブルース】 「できる人はえらい」ー「できない人はえらくない」というものさしから自由にさせてくれたのはある女の子の素朴な実感から出た一言だった。その言葉は心の霧を押し流し ...
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『名前のない幽霊たちのブルース』~わたしののおはなし6~ぼくはえらい~

前回までのブルース】 令和最初の夏、薄暗い中華料理屋で「わたしの」は自分の背骨の疼きを感じていた。「できない」を切り捨てることで社会はハッピーになるというメッセージに対して違和感を感じながら、背骨に走るものさしを無視できずにいた ...
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『名前のない幽霊たちのブルース』~わたしののおはなし5~

中華料理屋問答〜わたしの 【前回までのブルース】 「あの世とこの世のコール&レスポンス」が不発に終わり、またしても頭で思い描いたようにはならなかった「わたしの」。「祭を模倣する」ことを標榜し、社会や集団の豊かさとは何か ...
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『名前のない幽霊たちのブルース』~わたしののおはなし4~

わたしの 【前回までのブルース】 先人たちの知恵に敬意を払い「祭を模倣する」ことに憧れる「わたしの」。『名前のない幽霊たちのブルース』という曲を作り新しい形の祭において、そこに神楽の熱を再現しようと企てるのだが…。 社会と集団について検証することを目指す ...
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『名前のない幽霊たちのブルース』~わたしののおはなし3~

【前回までのブルース】 初LIVEを終えて、まったくお客さんの心に響く演奏ができなかった「わたしの」。失意のどん底にいたが打ち上げで仲間から励まされ、細々とでもいいから活動を続けていくことに意味があることに気付く。同時に初LIVE...
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『名前のない幽霊たちのブルース』~わたしののおはなし2~

わたしの 【前回までのブルース】 地域のお祭でLIVEをしてみたいと言い出した私と、それに付き合う仲間たち。楽器ができない私はさっそく教えてもらいに通うが型通りのことしかできない。そうこうしているうちにいよいよ当日を迎えるのだが。 当日の会場は地域の小さな神社...
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『名前のない幽霊たちのブルース』~わたしののおはなし1~

わたしの 「地域のお祭りでバンド演奏してみよう」という発想がどこから生まれたのか、今ではあまり覚えていません。 私は考え込む性格なので積み木をひとつずつ積んでいくように考えて考えて導きだした結論だったかもしれません。しかし...
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人は死んでも関係は残る

先日休暇をいただきお墓参りへ行きました。  若くして亡くなった友人のお墓は徳島県にありました。東京から飛行機で香川県の高松空港へ入り、一泊してからレンタカーで徳島を目指します。途中で讃岐うどんを食べたり、金比羅さんを遠目に見たりと随分呑気な道行きでした...