安積遊歩

コラム

ALS患者さんに対する嘱託殺人を受けて~障害を持って生まれること~ 安積遊歩

障害を持って生まれてきたので、大方の人とは全く違ったしかたで世の中に迎えられた。家族や親戚は私の存在を喜んでくれた。特に母親は私の命があるというその一点で、大切にしてくれた。その後、“五体満足”で生まれなかったことで親に申し訳なく思っているという仲間の話を聞いて、私は一度も自分の体が良くないものと親からは言われて...
コラム

ALS患者さんに対する嘱託殺人を受けて~医者の役割とは何か~ 安積遊歩

医者の役割とは何か。今回の京都の事件で最もつらかったのは、医者が殺人者であったという点だ。生まれた時から医者がベッドのそばにくると、恐怖と怒りが湧き上がり、13歳の時にはもう二度と医者にかかるまいという決断をした。そのために自分の身体を良く看ることを学んだ。しかし娘を産むとなった時、医師たちの支援を受けなければこ...
コラム

地球の偉大な自然と共生していくために~札幌の豪雪とアイヌの人達を想う~ 安積遊歩

札幌に住んでいる。毎年、あまりの冬の厳しさに来年こそは雪のないところに出ようと考える。しかし、春の緑の息吹の美しさ、そこここに命が満ち溢れていく激しさ。そして夏の蒸し暑さのない過ごしやすさに移動するということが中々できない。そんな中、丸6年が経ってしまった。 札幌は年間降雪量6メートル...
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開き直り、あるいは居直るということについて     安積遊歩

私は忖度することができない、というか、したくないからしない。私は、すべての人を良い社会を作る仲間と見ているので、一人一人、自分の体を大事にして、次の世代、若い人達のために良い働きをして欲しいと思っている。それなので...
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重度訪問介護で平和を作る パート11 ~公共交通機関に乗り続けて~  安積遊歩

札幌の公共交通機関は、バスと地下鉄とJR。ステイホームになる前はよく乗ったが、ここ4ヶ月はまったく乗っていない。日々、公共交通機関を使っていると、絶えず注がれる差別の眼差しやヘイトスピーチをいちいち気にしていたら...
コラム

ヤングケアラーとFGMのつながり~後編~

前編はこちら しかしヤングケアラーだった妹はどうであったのか。最近、彼女が中学校の頃に思っていた気持ちを聞かせてくれた。私に対しては微塵も意地悪をしたり反抗的な態度を取らなかった彼女であるが、さすがにその頃には周り大人たち、親や親戚...
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ヤングケアラーとFGMのつながり~前編~

安積遊歩 最近ヤングケアラーのことがよく取り上げられるようになった。私には兄と妹がいるが、妹があまりにも素晴らしいヤングケアラーだったので、今回はそのことから様々な世界を見ていこうと思う。それを見ることは、女性差別にもきちんと向き合うことになると思うから。 ところで、私は...
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重度訪問介護で平和を作るpart10 〜生と死をめぐる、2冊の本〜

我ながら驚くのだが、『こんな夜更けにバナナかよ』(これ以後この本について書く時は、バナナと略させてもらう)を全編、しっかりと初めて読んだ。鹿野さんとは会ったことがあるし、著者の渡辺さんも私の家を訪ねてくれたことがある。その上、何故か...
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コロナウイルスが伝えるもの~後編~

記憶の初めは、脳性麻痺者の人たちの「青い芝の会」の『母よ殺すな』という叫びがテレビを通じて、川崎駅前から全国に流されたところからだった。その後、障害種別を越えて、自立生活運動が展開されていった。現在では人工呼吸器を着けた、重い障害を持つ人の自立生活者の比率は ...
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コロナウイルスが伝えるもの~前編~

戦後の世界は凄まじいグローバリゼーションの下、人類始まって以来の自然環境破壊を行ってきた。それは都市的暮らしの中で極めて顕著で、私たちは自分たちが何を着、何を使い、何を食べているのかまったく見えない生活をしている。 幼い頃、私はご飯を食べる度に ...
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女性の身体3~中絶の自由と出生前診断~

母が生きた時代は障害のない女性の身体には、中絶の自由があるだけだったから、経済的な事情等、その妊娠を続けるか否かを選べた。勿論経済的な事情等と一口で言ったが、中絶は自分の身体に大いなる精神的身体的負担にもなるから、喜んで選択する人がいるとは思えな...
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生命に対する畏敬の念〜コロナ禍から考える〜

スウェーデンのコロナ対策は、ロックダウンもせず、経済活動も止めずに、人々の意志の力で乗り越えようという、それこそ強い意志を感じる。 感染者がどんどん減っているニュージーランドや台湾、そしてドイツやノルウェー、フィンランドなど女性首相のいる国とは...
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映画「トガニ~幼き瞳の告発~トガニ~幼き瞳の告発~」から考えたこと〜コロナウイルスと食べ物からの叫び〜

コロナウイルスと食べ物からの叫び〜 安積遊歩 ずっと観てみたいと思っていた映画、『トガニ~幼き瞳の告発~トガニ~幼き瞳の告発~』を観た。 これは、2000年〜2005年に韓国の聴覚障害児の学校で起こった、性虐待事件を基にしたもの。2009年に...
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平和学会への提言

私は障害をもつ当事者として、平和学会のメンバーとして、昨今の情勢を見て皆さんに共有、分かち合っていただきたく、以下の提言をまとめました。 コロナウイルスの拡大は、世界の一部では「wake up call」とも言われています。 優生思想と経済至上主義によって...
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孤独と自由~自宅待機を続ける中で~

新型コロナウイルスでなるべく自宅待機を続けている。私はシェアメイトたちがいるので、孤独ではない。そのうえ、介助者もほとんど毎日外からやってくるから、孤独とはほど遠い状況だ。 さらに、ラインやメッセンジャー等で、娘や世界中の人々と話すこともできる。それなのに...
コラム

コロナウイルスと優生思想~コロナウイルスが問いかけるもの~

2011年、地震と津波による原発事故が起きた時、これは人間の果てしない欲望と科学の暴走が招いた“人災”だと確信した。特に日本の長期間の自民党による原発政策。これは地震大国である日本を完全に犠牲にすると、ずっと考えていた...