土屋訪問介護事業所連続学習会:【第二回】重度訪問介護の原点と今後~介護・介助とは、支援とは

土屋訪問介護事業所連続学習会
【第二回】重度訪問介護の原点と今後~介護・介助とは、支援とは


【概要】
渡邉琢さんを講師に重度訪問介護の原点を学び、今後の重度訪問介護や障害福祉サービスの在り方ついて一緒に考えていきましょう。



日時:2019年11月7日(木)19時~21時
場所:土屋訪問介護事業所研修室(兵庫県尼崎市昭和通3-90-1尼崎KRビルディング4F)
参加対象:重度訪問介護や障害福祉サービス従事者、重度訪問介護や本学習会のテーマに興味のある方
定員:80名
申込:お申込はこちらの申込フォームより事前にお申込みください。
※先着順、参加無料



講師:渡邉琢



【講師プロフィール】
1975年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士前期課程修了。
2000年、日本自立生活センターに介助者登録。
2004年度に同センターに就職。以降、障害者の自立生活運動や介護保障運動に事務局兼介助者として尽力。
現在、日本自立生活センター事務局員、NPO法人日本自立生活センター自立支援事業所介助コーディネーター、ピープルファースト京都支援者。
著書に、「介助者たちは、どう生きていくのか―障害者の地域自立生活と介助という営み」生活書院、「障害者の傷、介助者の痛み」青土社。



障害者・難病の方との関わり合い、は十人十色でしょう。親兄弟にいらっしゃる方、遠い親戚の一人にいらっしゃる方、一緒の教室で一緒に勉強した方、ご自身が当事者の方、通学路で養護学校のバスを眺めていただけの方、介護職の経験の中で利用者の一人として接したことのある方、同僚として一緒に働いている方、等々。潜在的な数字も含めて、10人に1人が障害者ともいわれているこの社会で、人と人として障害者・難病の方との関係性を築いている方はどのくらいの割合なのかなと思います。そして、重度訪問介護という仕事の上では、障害者・難病の方は利用者というお客様ではあるものの、障害者・難病の方ご自身が、そのお立場をどのように捉えていらっしゃるかで、介護現場も全く異なっていると感じています。なぜなら、利用者は生活をしていて、私たちは仕事をしている、というそもそもの立脚点を異にするこの二者の間で、お客様と訪問介護従事者という立場の違いを超えた人と人としての繋がりを持つこともでき、できうるなら存分に社会貢献と自己実現をしたいと思う双方の人間としての欲求が、意識下でも無意識下でも心理的な陣取り合戦のような形で表れているように思えるからです。

事業所自体は組織であり、チームなのですが、訪問介護の現場は単独での支援となります。一人きりで利用者の家にぽいっと置いて行かれるような寂しさを感じることもありますし、やっと先輩との同行研修から外れた開放感を味わうこともあると思います。そして、ヘルパーが介護現場に単独で派遣されるようになり、その利用者との関わり合いが長くなればなるほど、そのヘルパー個々のこの仕事に対する思いの深さを一日一日問われていくようになる気がしています。それは、利用者との関りが長くなるにつれ、いつの間にか利用者の過去の姿がイメージできるようになり、なぜ目の前の利用者がこの生活環境なのかがなんとなく理解でき、何を考え思って今を生きているかも感じられるようになり、そのうえで、ヘルパー自身のプライベートを抱えながら、今日も利用者の家の玄関前に立っている、この、他人の生活基盤を就労の場とすることに対し、公私の心理的バランスをどう保っていくかの葛藤がつきまとうこと。それが、この重度訪問介護従事者の難しさだと思います。

そしてこの仕事は、利用者との関りだけでなく、実は事業所職員との関りも同じくらい密度が濃いです。仕事やプライベートで辛いときに同僚や先輩が話を聞いてくれたこと、どうしても動けなかったとき代わりに体を張ってくれた存在がいたり、自分が体を張ったこと、介護現場ではない場所でのやり取りで他のヘルパーの想いやこれまでの境遇を聞いたこと。この仕事特有の慌ただしさと深さと辛さとそして尊さが、実は人生の濃密な一場面を作っているように思えます。

重度訪問介護従事者養成研修やその他の機会で耳にしたように、この制度は障害当事者の方々の力をメインに、15,6年前に作られたものです。そしてこの制度ができる前からこの仕事と関わっている方のお一人が渡邉琢さんです。連続学習会の第二回は、重度訪問介護のことを特に現場からの視点で誰よりも長く深くご存じであろう渡邉琢さんにその講師をお願いできることになりました。「重度訪問介護の原点と今後~介護・介助とは、支援とは」というテーマで、皆様と一緒に学習したいと思います。



【主催】
土屋訪問介護事業所 
ユースタイルラボラトリー株式会社