「あなたの大切なもの何ですか?」

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さて、この度お知らせ致しますのは、

「あなたの大切なもの何ですか?」という企画についてです!

全国のご利用者様に、ご自身の大切にされているもの、こと、信条、などを伺い、それらを披露させていただきます。

当事業所が関わる全国のご利用者様おひとりおひとりは、他の誰でもなく、「その人」であります。病院や施設ではなく、ご自宅で暮らすことを選択された皆様の人生にはおそらく大切にされているものがあるはずです。

「私はこれを大切にしている!」と決めることは、まさに人として生きる姿そのものと言っても過言ではありません。

障害だけではなく、「その人の有り様、生き様」を支えることが、在宅を選んだご利用者様をより一層、芯から支えることになるかと思います。

障害があっても生きる実感を手放さない、それは素晴らしいバリアフリーだと考えます。日本の福祉が、そんなふうになって欲しい。私達、土屋訪問介護事業所はそう考えております。

記念すべき第二弾は、愛知県のご利用者様です。是非ご覧ください。

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『足でマウスを動かし、パソコンの動画を編集する矢島進様』

■矢島進さんにお聞きします。あなたの大切なもの何ですか?

ずばり、「命(人生)」です。

■その理由は何ですか?

この世に「生」を授かった以上、あらゆることをして生き抜きたいと思っています。「生」は決して軽くはありません。この先も家族や兄弟と1分でも長くいたいです。

人生は、残された時間をどう生きるかだと考えます。12年程前、ALSを発症しました。妻の献身的な支援のもと在宅生活を送っていましたが、2019年妻が他界し、施設に一旦避難したものの制度を活用しヘルパーを整え、自宅での一人暮らしを実現しました。施設は安全で、特に守られている感じが強くそれはそれでいいところですが、生かされている感じがし、努力しましたが自分で生きてる実感がなかなか持てませんでした。結果多少の不便も気力の源になると考え在宅を選択しました。住み慣れた自宅で自己選択できる生活を送ることで、目標ができ気力が沸き充実します。私は、活力ある生活を送りたいと思っているのです。

また、障害者は孤立しがちであり、障害者同士のコミュニケーションも含め、人と人とのコミュニケーションが欲しいと思っています。どのような生活をされているかを含め他の障害者のことをもっと知りたいです。

■皆さんにメッセージをお願いします。

障がいを抱えると死をより身近に感じます。毎秒、死に向かっていると感じる時もあります。しかし、ALSを発症してからより命の大切さを実感し、病気の進行を遅らせる点滴や、効果があると聞けば海外の漢方薬を飲むなど、そこにはお金を惜しむことなく、授かった「生」をより大切に生きるようになりました。

ある企業の保養所を借りて、障害者やその家族の笑顔を増やし気力を充実させようと集いの場を設けたり、使わなくなった視線入力の機械や電動車イスなどを集め、企業を通じて貸し出すなどのボランティア活動を継続しながら、ALS発症から12年経った今も、会話をし、自分で呼吸し、部分的にはヘルパーの支援を受けながらも充実した毎日を送っています。

皆様には、自分の人生を大切にし熱意を持って生きて欲しいと思っています。

■プロフィール

矢島進(やじますすむ)

群馬県産まれ、父の稼業の関係で静岡県浜松市で育つ

30代で愛知県豊川市に移住。結婚し、子供を授かる

仕事面では会社役員を務める

12年程前、ALSを発症

現在も障害者やその家族の集いの場を設ける等ボランティア活動を継続中

 

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第一弾・広島県・長岡貴宣(ながおかたかのぶ)様