松井紗世子 「介護をやってみて思ったこと」

松井 紗世子


私は元々いた会社を退職し、訳があり実家の商店の手伝いをしておりました。
その店はガラス張りで表通りがよく見える環境でした。
そこで店番をしてる際、お向かいに住んでおられる同級生のお父さんが、通りをうろうろと歩いておられました。初めは何も思わなかったのですが、見ていると外出の目的がなく歩いておられる様でした。
その後ろから同級生(息子様)がお父さんを追いかけられ、肩のあたりの洋服を引っ張り連れて帰る。
その様な行為が毎日ありました。まだ無知だった私は、店番をしながら毎日その行為の観察をこっそりしておりました。
その行為は時を重ねるに連れエスカレートしていき、当初引っ張って帰っていたのが、その後玄関前で突き飛ばす、という様なことになりました。
その時、「おっちゃんは今どういう状況なんだろう」とインターネットで調べ始めたのが、私が介護の世界に入っていったきっかけになりました。
調べるうちに認知症ってこうなんだ…と知らなかった事ばかりでした。
そうして興味を持ち、初任者研修、実務者研修を受講し、実家の店番は会社を退職してきた後継者の兄に任せ、私は有料老人ホームで勤務を始めました。

初めてのお年寄りとの密接な関わり、身体介助等で毎日が勉強になりました。
排泄介助やナイトケアをした後に「ありがとうな」と言ってもらえるとすごく嬉しくて、勉強しながら毎日楽しく皆さんと過ごせました。
季節の節目にはイベントがあり、例えば節分で豆まきの際は同僚と鬼になり、元気なおばあちゃんにお尻をキックもされました。
皆さんはレクリェーションをとても楽しみにされており、時には私が企画して、ニ胡の演奏会も実施しました。
色々楽しかったり辛かったり、施設ならではの経験をいっぱいさせていただき感謝しています。

しかし有料老人ホームの世界しか知らない、他のジャンルの経験もしたいと思い、ユースタイルラボラトリーの入社を決めました。
重度訪問介護でもこれから毎日勉強させていただき、自分の経験として積んでいきたいと思っております。
時には辛いこともあるでしょう。でもきっと楽しいことや、やりがいが感じられる経験ができる事を楽しみにしています。よろしくお願いいたします。


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