「初志貫徹」

佐藤 道子



初志貫徹
意味を調べてみた。
初めて抱いた望みや志を最後までくじけず貫いて達成すること。

最初に介護を志した時私はどのような理想を持っていたのかな?と考えてみた。
おじいちゃんおばあちゃんが好きだから…
人の役に立ちたいから…
ご利用者様からありがとうと言われて嬉しかったから…
人の役に立てる事の充実感があったから…

あの日あの時の純粋な気持ち、ずっと持ち続けているかな?
時が立ち仕事にも慣れて来ると毎日がルーティンのように流れていって…

でもその気持ちを持ち続けていなかったら、とっくにこの世界から去っていたのかなとも思う。
誰かに言われた事がある。私の魂の目的はこの世の多くの命、世の中に奉仕する事。なんだそうだ。
だから続けている?

よくよく考えてみると、自分もこの仕事について心に決めている事がある。
それは、オムツ交換の時の清潔不潔の徹底。
私はオムツ交換時グローブは右手にしか着けない。
右手(利き手)は不潔、左手は清潔と意識付けるため。
私たちは重度の障害の方達の介護をしている。
呼吸器のついている方もいる。
いつ何時何があるかわからない。
その為に左手は清潔のままにしておく。
例えば側臥位にした時呼吸器のコネクターが外れてしまったり、蛇腹が折れ曲がったりしてもすぐに左手で直す事が出来る。
また処置後のグローブも直ぐに外す。
よく見かける、オムツ交換が終わった後のグローブを着けたままズボンをはかせている人、ベッド周りや顔まで触っている人。
自分が利用者だったら?
声を出せなかったら?
私だったら叫んでいる。
やめて~その手で触らないで!
この仕事は利用者様と1対1、時間はいくらでもある。
清潔を意識して丁寧に、利用者様の立場になりケアをする。

良く言えば初志貫徹、悪く言えば頑固一徹、それだけは譲れない。

どんな目標を立ててもほとんどの人が初志貫徹、その事を忘れて怠けてしまう。
何を初志貫徹、何を臨機応変にすべきかを見極める事も大切だと感じている。
だからこそ初めの心掛けを忘れず、たゆまぬ努力を続けて行きたい。
心に決めた事を常に意識して努力する事を。



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