自問自答の結果

三室カンナ




介護未経験である私がこの仕事を選んだ理由として、
深く掘り下げるとそれは自分を好きになりたかったからです。

学生時代には、人のためになることがしたい!と思い海外のボランティア活動に1人で参加したり、愛犬のために出来ることがしたい!と思い動物看護・理学療法の専門学校に進学したりと、自分の心に素直に行動していました。
もちろん、実際に行動してみて想像と違ったことや人と比べてしまい自分の無能さに落ち込むこともありました。それでも自分の心に従って行動すること、誰かのためになる活動はやりがいを感じていました。

その後、動物関係の職場に務めやりがいを感じながら働くも、自分の視野を広げるため全くの別業界へと転職をしました。

今までの環境とは一変。
詳細は省略させて頂きますが、こんなことをしてて良いのだろうかと思う業務内容をこなす日々、相談や提案をすれば否定続きの毎日。お客様に対しごめんなさいという気持ちで働いている時期もありました。

そんなこんなで10円ハゲを作りながらもひたすらに目の前の仕事に追われている最中、母の病気が悪化し長い入院生活を送ることになりました。

週末お見舞いに行くたびに、いつ家に帰れるのかと呟き、いつでも笑顔だった母も人が変わった様に笑顔が消え、面会時間が終わる頃には泣きながら行かないでという母にまた週末来るよと伝える事が精一杯でした。

時が流れ、ようやく退院が決まった時には長かった入院生活の代償に筋力が落ち、1人で起き上がったり歩くことはまだ困難な状況でした。

それでもやっと帰れることになった母からは笑顔が少しずつ戻り始め、ヘルパーさんの協力のもと自宅での生活が行えるようになり始めました。
家族が仕事でいない間、ヘルパーさんが話相手になってくれ、ケアをしてくれた事は家族として感謝してもしきれません。

また母が入院中、私のメンタルを支えてくれていたのは今旦那となった彼の存在でした。
旦那は作業療法士の仕事をしており、毎日たくさんの患者さんのリハビリを行い大変そうでは有りましたが、自分には天職だと言っていました。
患者さんが退院する時には、自費でトレーニングの説明書件アルバムを作っているのを見て、当時の私は経費で落として勤務内でやったら良いんじゃない?と言ってしまいました。しかし旦那にとってそれは業務外の内容であったとしても患者さんへここまで一緒に頑張ってくれてお礼とこれからも健康であって欲しいと願う自分の心に従った行動であり、本当の意味で患者さんのケアを徹底的に行っていたんだと感じました。

ふと我に返ったとき、私はここで働くことでお金以外の何を得て、そして何を失ったんだろうと思うようになりました。
そしてヘルパーさんや旦那が、素晴らしく思えたのはなんでだろう。やりがいや自分の事を好きでいられた頃はどうしていたんだろう。。

今必要とされている仕事はなんだろうと悩んだ末、わたしは介護を選びました。
正直不安もいっぱいあります。ですが、私はとことん相手と向き合い、相手に必ずしも感謝されなかったとしても自分なりのベストを追求し、やりがいを持ってケアを行って行きます。

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