普通という感覚

堀江友紀


皆さま日々の業務、お疲れ様でございます!

先日、なかなか寝付く事が出来ずにいた夜に、何気なく開いたNETFLIXでおすすめに出ました「あなたに触らせて」というスペイン映画?を紹介がてら今回はコラムを書かせて頂きます。

一言でいうと、衝撃作でした。。。

1時間17分で終わるし、サクッと見て寝るかぁ。
いやいや・・・完全に見るタイミングを間違えました。
目が覚めてしまいました。

良いのか悪いのかは別として、ESLへ入社し、健常者・障害者のくくりが感覚的に無くなり、ただの言葉?呼称?上手く表現できませんが、意味合いを感じなくなってきた私としては、変な拒否反応もなく、確かにサクッと観終わってしまったのですが・・・。
開始早々、老婆の全裸姿を淡々と受け止め、乗り越えなければ、この映画は先には進めません。

統合課程でもありますね。違う価値観を受け入れる・・・です。

奇形であるが故に社会から拒絶された人々が入り乱れるオムニバス形式の物語。

目がない女性や消化器官が逆さまの女性。

変形した顔を持つ女性。

人魚に憧れた健康体の美青年。

奇形の人しか愛せない男性。

などなど・・・色んな方が出てきますが、世界観も独特な描き方がされています。基本的にピンクとパープルをベースに配色がされており、それがかわいらしくもあり、ダークな一面も印象として受け止めやすくなっているのかなと思います。

それぞれの登場人物がどうなっていくか・・・フランス映画のような湿っぽい癖のある感じなので、好き嫌いがある映画だとも思いますが、興味がある方は映画をご覧になってみて下さい。

この映画を観て各登場人物に視点を置き換えたり、客観的にただただ思い返したりしてみたんですが、皆さんにもあるかと思います、自分の中にある表現できない「普通」という感覚。普通ってなんだよ?と、どこかしこに言われるような世の中になってからはあまり口に出すことが少なくなってきたワードかと思いますが、確かに感覚として誰しも、、、健常者だろうが障害者だろうが持っているであろう「普通」。

この自分にとっての「普通」が覆される時に、人はどうしても戸惑ってしまうものなのかなと。介護者目線でもそうですが、利用者様目線での「普通」が何かしらで覆されてしまうとNGであったり、トラブルに繋がったり。
色んな事を受け入れる、尊重されるようになってきた世の中で、まして介護職に身を置く者として、自分の「普通」が「普通じゃない」という事を知っておくことが重要なのかなと感じた、そんな映画でした。

余談ですが、10月中旬に「ファーザー」という認知症をテーマにした認知症患者を主観にした映画がレンタル開始されるので、今はそれを密かに楽しみにしています。

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