「樹(き)のように水のように生きる」

並木 紀子


第10回 2024.1月

映画紹介

あけましておめでとうございます!

昨年は、土屋訪問介護の皆様に、たいへんお世話になりました。
今年もどうぞよろしくお願いします。

今回は介護のことから離れて、皆さんにお勧めしたい映画について書こうと思います。

テーマ:障害者

「潜水服は蝶の夢を見る」
フランス映画。交通事故で完全閉じ込め状態になった男性の目線からの治療、リハビリ、家族。絶望から希望までの経過。

「最強の二人」 フランス映画。有名なので、ご存知の方も多いと思います。
事故で頚椎損傷になり、首から下が動かなくなった大金持ちが募集した、ヘルパーに採用された貧しい黒人の男性。
二人の間に、次第に芽生えて行く友情。

「I am Sam」
ショーン.ペン主演。障害者の男性サムに、ひょんなことから授かった女の赤ん坊。
分からないことだらけの中で、隣人の女性や障害者の友達に助けてもらいながら、一生懸命に育てる。やがて5、6才になった女の子は、自分と同じ位の知能の父を愛するあまり、賢くなるのを拒む。
それを知った教師や役人が、二人を引き離そうとする。サムはどうするのか?

テーマ:戦争

「ダンケルク」
第2次世界大戦の時、フランスの海岸ダンケルクに追いつめられた、連合軍の40万人の兵士たち。救出の船を待つあいだにも、ナチスの爆撃機が襲いかかって来る。
兵士の数に対して、船が少なすぎる。
必死に戦った兵士たちを見捨てなければならないのか?
イギリスの放送局は、市民に呼びかける。
「漁船でもヨットでも、舟を持つ人はダンケルクに向かってください!連合軍の兵士を救ってください!」
しかし果たして、死地に行ってくれるような市民が居るのでしょうか?

「プライベートライアン」
私は子どもの頃、家族で「史上最大の作戦」を観に行ったことがあります。
ミッチミラー合唱団の明るく勇ましい主題歌で始まった映画は、ジョン.ウェインなどのスターが活躍する活劇でした。
今回、同じくノルマンディー上陸作戦を撮るに当たって、スピルバーグ監督は戦争の悲惨さをリアルに描いている。人情味のある隊長を演じたトム.ハンクスがとても良かった。

「ソーニャの選択」
青年が上の階に住んでいるカップルと出会い、親しくなる。カップルの男性は情緒不安定で、相手を絶讃したかと思えば、くそみそにけなす。
美しい女性(メリル.ストリープ)に恋した青年は、「あんな男と別れて、ぼくと一緒に暮らそう」と誘う。実は女性は、アウシュビッツに収容されていたのだった。

「愛を読む人」
ある日、少年が帰り道で気分が悪くなり、吐いてしまった。
そこに来た美しい女性が、自分の部屋に連れて行って介抱する。
女性に恋した少年が部屋を訪れると、毎回女性は本を朗読することを頼む。
実は女性は、戦時中ナチのSSに居たことがあばかれる。

テーマ:音楽

「パガニーニ 愛と狂気のバイオリニスト」
デビット.ガレット主演。彼はバイオリニストで、映画の中でも本当に弾いていると言う。超絶技巧に圧倒された。
臨終の時に、司祭を拒絶して言う。
「神は俺を見放した。才能という恩寵だけを与えて、世界に放り出した。
 才能を理解しない世界に。
 見ていろ!神を出し抜いてやる。俺は永遠に生きる。」

「ボヘミアンラプソディー」
話題になったので、ご覧になった方も居られると思いますが、クィーンを聴いたことの無かった私でさえ感動しました。
クィーンのリードボーカルのフレディ.マーキュリーの壮絶な人生。
「人は成功してからのほうが大変なんだなあ!」と思いました。

「シカゴ」
殺人を犯したショーガール二人(可愛いレニー.ゼルウィガーとかっこいいキャサリン.ゼタ.ジョーンズ)が刑務所で出会う。
マスコミの注目を集めるのはどちらか?
金目当ての弁護士(リチャード.ギア)にとっては、裁判さえショーだった。
さて、二人に対する判決は?

「紳士は金髪がお好き」
何と言っても、マリリン.モンローが魅力的だ。
彼女にとって、おバカな金髪の美女という不本意なイメージがついてしまったのだろうが、それほど面白い映画だ。
ハリウッド全盛期の豪華なショー、マリリンの洋服も素敵だ!

「ラ.ラ.ランド」
ミュージカル。昔の映画とジャズへのオマージュがたくさん入っている。
「理由なき反抗」の舞台のプラネタリウムが出て来た。

さて、ここからは私がALSになる前に映画館で観た映画を紹介したいのですが、果たして今観られるかは分かりません。

「耳に残るは君の歌声」
ロシアで暮らしていたユダヤ人の女性が、消息不明の父親を捜すためにヨーロッパをさまよい歩く。
その中で出会う様々な人たち。
ジョニー.デップが、ジプシーの青年を演じている。
彼女は、はたして父親に会えるのか?

「8人の女たち」
富豪の主人が殺される。居合わせた女たちが、順々に歌う。
次女、長女、妻(カトリーヌ.ドヌーブ)、愛人、主人の妹、メイド、コック等々。
主人が、誰に殺されたのかは不明のままだが、誰もが怪しく思えてくる。

「レッドバイオリン」
秘密の製法で作られた名器、レッドバイオリンがたどる数奇な運命をオムニバス形式で描いている。
長い命を持つ楽器から見れば、人間の人生ははかない。

好きな映画が、自宅で手軽に観ることが出来る今の時代は、私のような重度障害者にとって、たいへんありがたいです。
映画好きの何人かのヘルパーさんに、良かった映画を紹介してもらい、リストに書いておきます。
3時間位の余裕がある時に、そのリストから選んで観るのがとても楽しみなのです。

「そんな時間が無い日はどうするのか?」ですって?

もちろん、大好きなアニメを観ます!
この歳でアニメが好きで、本当に良かったです。
おかげさまで、退屈する暇は全くありません!

次回は、また介護について書こうと思いますので、よろしくお願いします。

並木紀子(なみきのりこ)
1951年生まれ。2009年に進行性難病のALSの診断を受け、現在は人工呼吸器をつけ重度訪問介護サービスを24時間利用しながら生活を送っている。
2018年に絵本を自費出版。
「北風ぼうや おおあばれ」 なみき のりこ さん
「体は不自由でも 心は自由です。空を飛びます。風を切って走ります。楽しい歌を歌います。あなたへ 言葉を送ります。のりこさんの 声を聴いてください。」推薦文より私...
「体は不自由でも 心は自由です。空を飛びます。風を切って走ります。楽しい歌を歌います。あなたへ 言葉を送ります。のりこさんの 声を聴いてください。」
推薦文より

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