重度訪問介護と大晦日

吉田ひとみ

大晦日、皆様はどう過ごされたのだろうか?

世間は年末年始の大型連休で、旅行や帰省など休暇を満喫する方が多くいたと思うが、この仕事はそういう休暇に関係無く勤務している人ばかりだ。
私も例によって大晦日は夜勤に入り、ご利用者様のお宅で年越しをした。

訪問先のお宅では、親族が集まりいつもと違った『一家団欒』で賑わっていた。
こうした、『一家団欒』中でケアに入る際、一番に気をつけていることは、如何にして邪魔にならないよう配慮して自分の気配を消し、いざという時に対応出来るよう見守りは怠らないようすること。

勿論、人様のお宅にお伺いしているので、どのお宅でも最低限のマナーは守り、毎週のように入っているお宅でも、気を遣うしそれなりに空気は読む。

大晦日ということもあり、気持ち的には少しソワソワしていた部分もあったかもしれないが、普段と変わりないケアをして、安心していただけるようにひたすら見守りをする。

年越し蕎麦も振舞われ、年の瀬とお正月のご挨拶をし、やはり大晦日特有の雰囲気でいつもと少し違った夜勤だった。

利用者様は70代女性で普段はご主人と2人住まい。
家族が集まって一緒にテレビを観たり、お孫様が弾くピアノを聴いたり、日頃会えない息子様やお孫様の顔を見て嬉しそうにしているご利用者様の顔を見ると、これこそ在宅ケアの醍醐味だなと感じたりする。
そんな様子を見ると自然にこちらも笑顔になる。

家族が増えたんだよと紹介してもらった、生後3ヶ月の赤ちゃんが本当に可愛かった。
私の顔を見てずっとニコニコしていて、心から癒された。

こうして家族が集まって落ち着いて過ごせるのもケアに入ってくれるおかげ、という言葉を言ってくださったりすると、夜勤に入って良かったという思いにに留まらず、重度訪問介護をやることにして良かったとまで思える。

私自身、自分の家族が集まって年越しをすることは上京して以来経験が無いが、家族が集まっている様子を目の当たりにするだけで年越し夜勤も悪いもんじゃないなと思ったり。

今年の大晦日、私がどう過ごしているかは分からないが、一人でも多くのご利用者様とご家族様が笑顔溢れる一日となるように、マネージャーとしての働きを発揮したい。

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