ヘルパーとして新たな気持ちで

長澤久美子


今年3月から入社させて頂いた長澤久美子と申します。子育てが一段落したところでヘルパーの仕事に興味を持ち、介護の資格を取得してから3年以上が経ちました。
最初は多角経営の会社の中の、居宅訪問介護事業所のヘルパーとして働いていましたが、一度思うところあって老健に移りました。そこで働いてみて、持ち上げない介護など勉強になることもありましたが、やはり自分は一人ひとりの利用者様と向き合える訪問の仕事が好きなんだ、と改めて気づきようやくこのユースタイルラボラトリーにたどり着いた訳です。

訪問介護では忘れられない利用者様がお1人いらっしゃいました。
パーキンソン病と闘いながら、強い意志を持って、自宅で、認知症が進行しつつあるご主人と共に暮らしたいと、頑張っておいででした。重心は右に傾き、思うように動かない手で料理をし、歩行器で今にも前のめりに転びそうな足取りで部屋を行き来され、ヘルパーとしてはハラハラしながらの1時間の支援でしたが、私はその方の家を後にする時、いつも元気をもらい、勇気づけられていました。

そんないつ何があってもおかしくない状態の中、ある日の夕方の支援に私が入りました。日々体調に波があり、今日はあまり調子が良くなく食欲もないと言われ、それでもゼリーや水分だけでも摂ってから横になって頂き、お薬や携帯、ポータブルトイレの位置など確認して、ご主人にもよくよく声掛けした上で、また明日の朝になったら来るからね、と伝えてその日は退室しました。

翌朝の支援で、また私はその利用者様宅を訪問したのですが…なぜか車を走らせながら嫌な予感を振り払う事が出来ませんでした。そして呼び鈴を押して家の中に入ると、中の様子がまるっきりいつもと違っていました。ベッドに腰かけた状態で、最後まで自分で何とかしようと頑張った姿のまま、その方は帰らぬ人となっていたのです。

訪問介護では時間的な制約にしばられる事に、私は物足りなさを感じるようになりました。私はもっと利用者様の心に寄り添ってあげられる仕事がしたい、その為には支援にある程度の時間や余裕が必要だと、なんとなく思っていました。そんな時にこの会社の求人を見つけ、重度訪問介護という分野があることを知りました。あの時あの方に必要だったのはこういう支援だったのではないか、夜も見守りしてあげられていたら、もしかしたら・・・こう思わずにはいられず、すぐさま応募していました。
私の新しいチャレンジはまだ始まったばかりですが、これからユースタイルラボラトリーでの新しい経験を積んで、いつも感謝の気持ちを持って笑顔で利用者様と向き合えるヘルパーでいることを目標に頑張ろうと思います。

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