誇りの持てる人生にしたい。
そう志すようになったのはいつからだったかは明確ではありません。
私の人生の中では様々なターニングポイントがあり、順風満帆ではなかったと思います。
「禍福は糾(あざな)える縄のごとし」
災いと幸せは交互にやって来ると言います。
皆さんのこれまでの人生は禍福どちらが多かったでしょうか?
起こったことを無くすことはできませんが、未来をどう描くかは自分の自由です。
苦しみの中でも自分の考え方次第で誇りの持てる人生にすることは可能です。
自分はこれといった才能や器量に恵まれていない、積極的に社会に出て行く自信もなく、自分の人生にどんな意味があるだろうと悲観している人もいます。
実際私もそんな風に思った事もありました。
今までの人生の中で挫折や大切な人を失うような経験をしたことから、命は有限、自分が最期を迎える時になるべく後悔の少ない人生にしたいと思う気持ちが強くなりました。
昔から誰かの役に立つ事に喜びを感じたり、人を喜ばせることが大好きでした。
学生時代はボランティア活動に積極的に参加したり、友人や家族にサプライズをしたりすることも多くありました。
そうすることで自分自身でも何だか良い事をしたと満足が出来ました。
この仕事を始めたのも根底にそういった気持ちがあったからだと思います。
福祉の仕事を始めたばかりの時、私が近くに行くといつも両手で頭を撫でて下さるご利用者様がいました。認知症を患っていましたが「本当に嬉しいよ、いつもありがとうね」と涙を流して仰っていました。
温かいその手に救われた気持ちになった事は忘れませんし、その方をお看取りまで行う事が出来た時の感情は今後もずっと忘れないと思います。
その他、夜勤の最中にご利用者様から「疲れただろう、ちょっとは休んでも大丈夫なんだよ。人生は修行だから…辛い事も沢山あるけど、後で楽になるように出来てるんだ」と励まして頂いたこともありました。
今まで関わった全ての方からの言葉や経験が原動力となり今の私を作っていると感じます。
私を必要としている人がこの世の中にいるということ。
私が来るのを待っている人がいるということ。
私はそこで何ができるのか?
それこそが人生の意味であり、生きがいであると思うのです。
ネガティブな考えや言動をしてしまいそうな時には思い出すようにしている言葉があります。
所説ありますが、日本ではマザーテレサの言葉として有名な格言をご紹介したいと思います。
思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
この言葉を胸に、誇りある仕事、そして誇りある未来を作っていきたいと思っています。