女性利用者 多系統萎縮症

多系統萎縮症


私がサービス担当責任者になる前、現場専従で勤務していた際に依頼を受けたご利用者様です。
実際のやり取りは、当時の私の上司が担当していました。

ご自宅に戻りたいとの意向があるものの、依頼当時はまだ病院に入院中でした。
同居されているご主人はフルタイムで勤務されており、日中帯・夜間帯共にヘルパーが必要。
しかし障害の支給決定時間の関係から、24時間ヘルパーを呼ぶことは出来ない状況でした。

こちらはケアマネージャー様がプラン立てを行い、日中は出来るだけデイサービスをご利用いただき、夜間帯にヘルパーが介入し、ご家族の負担を取り除いていくような形となりました。

しかし、夜間帯に関しても週6日はヘルパーが担う事になるため、スタッフの確保も課題となりました。

当時在籍しているスタッフへの声掛けは勿論行い、加えて新たに入社する非常勤スタッフの確保も、平行して行いました。
当時から弊社では併設のカレッジで資格取得を支援しており、そこで受講された生徒の方と面談し、勤務できる非常勤スタッフを募った形です。
この連携は、今でも弊社ならではの強みではないかと思っております。

人員が確保でき退院の目処が立った後の問題は、ケアの組み立てに関してです。
当時は女性社員が少なく、こちらのご利用者様のケアにすぐに対応できるものがおりませんでした。
いきなり非常勤のスタッフを一人で行かせる訳には参りません。
どうしようかと思案した上司が出した解決策は、私が非常勤スタッフに同行し、全体のケアの流れを組み立てる方針です。

すぐにケアに携わるスタッフを集めてミーティングを実施し、ケアの流れやスケジュール等の確認を行いました。
同じ事業所に所属していても、訪問という特性上同僚と顔を合わせる機会は多くはありません。
先述の面談で採用し初めて顔を合わせるスタッフもおりますので、チームで連携するためにも事前のミーティングは必須であるとの考えがありました。

事前打ち合わせでケアの流れや方向性はある程度目処が立ちましたが、大きな問題が一つ残されていました。
それは排泄介助です。
女性利用者様という事で、排泄介助だけは男の私が同行して説明するのは憚られました。
が、かといっていきなり初めて同行した女性スタッフに投げる訳にも参りません。
そこでこちらはご家族に相談しご協力をいただき、排泄介助の部分だけはスタッフが覚えるまで一緒にお手伝いいただく形で対応致しました。

一人の利用者様のサービスを開始するのは、多くの人が関わり、介護事業所だけではなくケアマネさんやご家族含め様々な人が関わって初めて成立するのだと学び、とてもいい経験になりました。
この時の経験は今のサービス提供にも活かされております。

今後も様々なご利用者様のサービスに関わる事になるかと思いますが、初心を忘れずに対応していきたいと思います。

訪問介護サービス
新規のご依頼はこちら

介護スタッフ
求人応募はこちら

コラム