介護職とは

鶴田耕平


介護の仕事のイメージと言えばなんでしょうか?
3Kや4Kと言った、きつい・汚い・危険・給料が安いと言った言葉が挙げられる事があります。
介護では、移乗などの自分にかかる重い肉体的負荷で身体を壊す人も少なくありません。それによって働けなくなるリスクもあります。ギックリ腰を起こせば慢性化する危険もあり、もし退職したとしてもその後もギックリ腰に苦しめられる事もあります。
その他にも、他人の排泄物に触れたり、掃除をしたりしなければならなく、汚いと言う印象を与えているのも事実です。
そして、疥癬やノロウイルス等の感染症の危険も介護職にはあります。
給料が安いと言うのも一般的に言われてしまっています。
この3K、4Kがよく知られている介護職の印象ではないでしょうか。
今からする話は、私が介護の事を何も知らなかった頃に教員免許を取る一環で介護福祉施設へ七日間の研修に行った時の話です。
そこで先ず感じたのは、時間に追われていると言う事です。
時間に追われてしまっているので、作業は流れ作業。相手を労ってる気は全くしませんでした。同じ人間を相手にしていると言う感覚はなく、ただただ、作業をこなしている印象。ここに自分の家族を預けたいかと訊かれたら答えは絶対にノーです。ですが、介護職員の方も最低限こなさないと行けない仕事の上に、利用者さんの手伝いや急なトラブルの対処に追われるのですから、まさしくてんやわんやです。
そんな毎日が続くのですから、利用者さんに気配りが出来ないのも、心に余裕がないのも、疲れた顔をしているのも、全て納得できました。
その光景こそ、よく言われる4Kでした。
実際、研修に来ていた私に対しても蚊帳の外でしたし、全く関わろうともせず、冷たい感じがしました。
この体験の中で、利用者さんの事を考えるととても悲しい気持ちになりましたし、また、介護職員の実務内容を考えるととても辛い気持ちになりました。どちらが悪いと言う話では無く、環境そのものが悪循環を起こしていました。
悲しい事に、それが現実で事実だと感じました。
人は自分に余裕がないと周りに関心がなくなります。逆に余裕があるからこそ、人を気遣ったり相手の事を考える事が出来ると思うのです。
つまり、介護の質と介護士の仕事や生活の質は密接に関係していると言えなくもありません。
私個人の力は小さく、大した事も出来ませんが、この会社は介護者の生活の質の向上と介護の質の向上の両立を目指しているので微力ながら力になれたらと思っております。

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