これまでの介護とこれから

藤原 裕次郎


僕が介護を始めたのは6年前、20歳の時です。
明確なきっかけや理由はなく何気なしに始めたのが最初でした。

それまでは認知症の恐ろしさ悲しさなど、もちろんおむつ替え入浴介助等全く知らないところから始めました。
周りからは「介護なんてよくやるな」「給料も安いし大変じゃないん」などいい印象を持っている人は全くといっていませんでした。しかし、僕はおじいちゃんおばあちゃんのお世話をすることが苦とは思ったことなく心から楽しいと思えていました。

介護職にも少し慣れてきて、僕が一番感じたのは介護には正解がないものだなと思いました。
これまでその方(利用者様)がどんな生活を送ってどんな人生を歩んでこられたのか僕たちは分からないというのは、やはりその方に一番合ったケアというのは難しいという事です。だからといって何も考えずにいるというのも出来ません。
僕が大事にしていたことは、少しでも笑って過ごして欲しいという事です。
家族とも離れ長年住まれたお家とも離れ暮らされているおじいちゃんおばあちゃんの気持ちを考えるとやはり寂しい気持ちを少しでも忘れてほしいなと思います。
例えば「おはようございます」の言い方一つでも相手をニコッとさせる言い方、心が晴れるような言い方が僕はあると思います。その様な日常の中の相手を思えば誰でも出来るような事が意外と出来なかったり適当になったりするのでそういった所が大事だなと思いました。

老人ホームでの勤務は毎日同じ事の繰り返しではありました。
そして初めはやっていた事、利用者様のご要望に応えて時間をかけて介助していた事はだんだんとスピード重視で丁寧さがなくなっていく自分がいました。
それは施設で定められた時間などを気にしていたら自然な事だとも思いました。
そこで出会ったのが訪問介護、重度訪問介護というものでした。 特に重度訪問介護となるとまず年齢から差があり、医療的ケアが含まれると知り不安ばかりが膨らみました。 ただこれまでの施設とは違い、慣れ親しんだお家でご家族とも暮らしていたりとご利用者様はすごく安心して利用出来るのだろうなと思いました。しかし、それと引き換えに相手の日常に入り込んでのケアはお互いに神経を使うことだとも思います。
ご老人だけではなく、障害を持った方など生活をしていく中でサポートが必要な方が本当にたくさんいると思います。僕は相手の日常の生活のサポートをさせて頂くことに誇りを持ってこれからも介護をしていきたいと思います。

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