介護のお仕事で困ったこと 自立とは何か

介護のお仕事で困ったこと 自立とは何か

西川博紀



ユースタイルに入社し7ヶ月が経ちました。

介護はまったくの未経験で入社し、これまで重度訪問と現在では主にデイサービスを中心に勤務させて頂いています。

介護の仕事でしばし考えさせられるのがケアはどこまでやればいいのかという線引きです。介護の目的は主に「自立の支援」と「尊厳の維持」だと思いますが、これは人によっても捉え方が様々だと思います。

何をもって自立とするのか。リハビリやトレーニングをして自分で歩けるようになるのは自立と言えますが、では、認知症の高齢者にとっての自立とは何なのか。
歳と共に衰えていくさまざまな身体的機能を半ば強制的に維持向上させ、自立を強要することが意味あることなのか。
もちろん、自分のことは自分でできることが自立の基本だと思いますが、それをどう捉えるかは一概に定義できないと思います。

自立といっても身体だけでなく精神的な側面や生活面も考慮する必要があるのではないでしょうか。
尊厳の維持においても、そもそも人間にとって尊厳とは何を指すのでしょうか。

その人のプライドを維持し、アイデンティティを担保し、その人らしい生き方ができるということかもしれません。

しかしそれが具体的にどういう状態を指すのかは個々の人の人生観や死生観の問題になると思います。

デイサービスで勤務している中で、ついよかれとなんでもかんでもご利用者様の身の周りをやってしまいがちになることがあります。
それも一つの正解かもしれませんが、自立という側面からいえば、残存機能をも奪いかねない危険な行為になる可能性もあると言えるのではないでしょうか。

しかし、とは言うものの結局のところベストなケアというのは利用者様ごとにまちまちであり、一概にこれが正解という決められたやり方はないと思えます。

どういったケアをすればよいのか、十人いれば十通りの正解がある。

それが介護という分野であり奥深さだと思います。

様々なご利用者様のケアをするうえで、常にその人にあった正解を考え続け、追求し続けていきたいです。


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