新型コロナウイルスと私たち 「また一緒に外に出れるようなったら泣いちゃうかも」

坂本友志



新型コロナウイルスの登場であっという間に世界が変わってしまった。

本来の今頃は、東京オリンピック・パラリンピックを間近に控え、華やかな年になる予定だったはずなのに、ウイルス蔓延後は、世界的にギスギスとした鎖国状態。

世界から流れる首都閉鎖の映像がまるで映画のワンシーンの様で、当初現実として受け入れられなかった。

ただ、いよいよ東京でも緊急事態宣言が発令され、まわりの様子が変わっていくにつれとてつもない時代を経験していると改めて実感している。

テレビのニュースでは日に日に増していく感染者の数。当然ながら利用者さんとの会話もほぼ新型コロナの話題が中心になった。

未だにワクチンが無いためヘルパーも毎日感染のリスクと利用者さんに感染させたらという事でストレスが溜まる方も多い。
実際ノイローゼ気味になっている利用者さんやご家族の方もいらっしゃるのが現場の現実である。

普段の当たり前の日常がこんなにも尊いものだったのかと改めて知るきっかけになったエピソードを以下に紹介したい。

先日、いつも一緒に外出支援していた利用者さんに窓から見る青空を見て、
「また一緒に外に出れるようなったら泣いちゃうかも」
と言われた。

暗い時こそ明るいことを探ることが信条の私として、感染リスクを最小限に抑えて、
また利用者さんと自由に散歩出来るように、との願いなのか目標なのかよくわからない真実の思いがここにある。

こんな時だからこそ、ヘルパーとして利用者さんと新型コロナウィルス終焉後の楽しみを見いだし、また明日からも支援に入っていこうと思う。


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