マインド変換でヘルスケア

マインド変換でヘルスケア

高橋 亘



私が気を付けたいと考えているのはストレスを溜めないこと。
恐らく、これがヘルスケアの根幹なのではないかと思う。
不思議なもので何をしていてもストレスが溜まるという言葉を聞く。ただ休日寝ているだけでも、「やることがなくて暇だ。」という発想からストレスを感じてしまう事がある。
全くもって贅沢な悩みであると思えるようになったのはここ数年のことだ。

学生の頃は、あまり細かいことに悩まず生活していたし、やりたいことだけをやっていても家に帰れば食事が待っていた。大人になって当たり前だった環境がどれだけ恵まれていたのかと少しずつ気が付けるようになった頃からストレスが増加してきたように思う。

学生の頃に感じていたストレスもあったようには思うが、成人になり、社会人になり、さらに管理職を勤めるようになり、そのステージにおいてストレスって質が違うのかと気が付けるようになれたと思う。立ち位置によって感じるストレスは強くなったり弱くなったりすると思うが、どれだけそのストレスに耐性を持てるかはステージ関係なくマインド次第で変えられるのではないかと考えられるようになったのは、自身が少し成長できたということなのではないかと感じる。

きっかけになったのは叔父の闘病の話を聞いたときだ。
元々は東京地検などで勤める検事で、宗教絡みの大きな事件も担当していたのだが、実際に感じたストレスは仕事よりもやりがいを失ったときだと聞いた。
直接的な話はわからないが、大きな事件で忙しい日々を送っていた叔父も年齢を迎え、相談を受けてアドバイスをするだけの仕事に変わったと聞く。
その結果、少しずつ様子が変化していったそうだ。強いストレスに耐えていた叔父にとって緊張感の薄い仕事にはやりがいが見いだせなかったせいか、イライラしていることが増加し、訪ねてきた方々への口調が荒くなっていったと聞く。

気が付けば心と脳に病を抱え、信じられない速度で衰弱していった。
ある日、事件についてテレビのインタビューを受けている姿は全くの別人のように小さく感じたことに衝撃を受けた。
その時の締めの言葉は「刑の執行を見ずに自分はこんなに弱ってしまった。本当に悔しい。」と、後悔の弁で締めくくられた。
やりがいや生きがいは人によって違うが、それがあることは人が立つ上で重要なのだなと強く感じたのです。

考え方をポジティブに変換することが私の思うヘルスケアになるんだなと思い、書かせて頂きました。
その上で、私の母校の先輩であるゴルゴ松本さんの言葉を私の信条にしているのでここに記載させて頂き、文章を締めくくりたいと思います。

苦難・困難・災難
この三つのない人生
それを「無難な人生」という

でも他人から見てその人が無難な人生を送っていると見えたとしても、本人からすれば必ずや難は存在する
誰一人として「無難な人生」を送る人はいない

でも「難」が在る人生を何ていうか知ってるか?
「有り難い人生」って言うんだ ※ゴルゴ松本さんの、少年院講演の一コマより



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