初めて利用者様と共にマラソンに参加してみて

櫻井涼太


私は今回、人生で初めて車椅子に乗った利用者様とのマラソンに参加させていただきました。

マラソンに出場する前は一体、どのように走るんだろう?何に気をつければ良いんだろう?利用者様が安心して走れるだろうか?準備は何をすればいいのか?と、最初は疑問と不安が浮かんできました。この疑問と不安をすぐに解消しなければと思い、利用者様とお話しさせていただき、どう走ってほしいのか、どのようにして欲しいのかを聞いてみることにしました。
聞いてみて、「ゆっくり小走り位で走って欲しい。」「写真を撮りながら走って欲しい。」と、利用者様の思いを汲み取ることができました。

また、参加するにあたり、利用者様の新型コロナウイルス感染症対策として、スタッフの皆様と協力して体調のチェックと検査をすることになり、それをスタッフの皆様に共有し、ご協力の甲斐あって当日までチェックリストを完成させることができました。今回の体験を経て、コミュニケーションや報告、連絡、相談をする事の大切さを改めて認知しました。
そして、無事に皆様体調も良好で、天気も快晴と最高のコンディションで当日を迎えることができました。マラソンを走る前に、利用者様のご家族の方から医療的ケアの行い方、周囲の方々から走る時に気をつけることや利用者様に対してこうした事をすると良いよなどと、実際にやってみないとわからないことに関しても沢山勉強させていただきました。
そして、それらの知識を教えていただいた後、スタートのコールが響き渡り、いよいよかと緊張してきました。しかしいざ走ってみると、私が思っていたよりも軽快に走ることができ、意外と楽に走ることができたのを覚えています。走っている最中にも、できるかどうか不安だった道路の状態や利用者様の車椅子の乗り心地や走るペースへの配慮、声を傾聴するといったことも不思議と自然にできたのが驚きでした。

自分でも吹っ切れて無意識にやっていたようにも思います。

そういったこともあり、周りからの温かい声援もあってとても気持ちよく走れたと思います。利用者様も写真を撮影されたり、さまざまな方々との挨拶、会話を楽しまれており、最後にお疲れ様でしたと私から挨拶をしたら笑顔で返して下さり、お互いに気持ちよくマラソンを終えることができたと思います。
このマラソンを通じて、利用者様との外出をする際の知識について沢山学ばせていただきましたし、何より利用者様との楽しみを共有することの喜びを知ることができたので、とても有意義な1日となったと思います。
今後ヘルパーとして、より良い介助を実践していく為のとても良い体験となりました。さまざまな利用者様に満足していただけるよう、これからも精進していきたいと思います。

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