はじめての重度訪問介護

吉田 ひとみ


私がユースタイルに入社したのは2016年の5月でした。
前職が一緒だった方の勧めもあり、アルバイト感覚で初めましてのご利用者様の夜勤にひとり立ちした記憶が残っている。
しかも重度訪問介護がどういうことをする仕事なのかも全く分からず…

自分の性格からは、割と慎重派で直感的に動くタイプでは無いように思っていたが、楽観的なところもあるんだなと今更ながら当時を振り返ったり。

初めて会うご利用者様は、神奈川に住んでいる脳性麻痺のご利用者様だった。
施設経験があるからこそ通用したんだと思うが、初めての訪問でしかも新規立ち上げをやったことは冷静に考えると驚愕かもしれない。
ケアの内容も私にとっては驚きの連続で、施設でしか経験したことがない私は、まずご利用者様と一緒にテレビを観ることが信じられなかった。
そもそも、障害を持っている方が在宅で自分の好きなように暮らしていることに驚いた。
それと共に、何も知らなかった自分をすごく恥じた。

介護=施設や高齢者と思っていたことが、本当に狭い世界でしかモノを捉えられていなかったんだなと。

あと、本当に心の底から驚いたのはケア内容について。
時給でお金が発生するのにテレビを見て良いのか…常に動き回って対応して来た身としては、なかなか落ち着かなかったし、一緒にテレビを観る行為に慣れるまでかなり時間を要した記憶がある。

ケアについても、全く技術的な部分で難しいと感じず、寧ろ1番難しかったことは二層式洗濯機の使い方だった。
初めて使う二層式洗濯機にどきどきしたこと、未だに覚えている。

今でこそ当たり前に思うが、そのご利用者の価値観やその家でのルール、それぞれの生活スタイル、いわば生き様が反映されるんだなとしみじみ思った。

生活スタイルだけでなく、性格や価値観も勿論そうで。
色々なタイプの人がいて千差万別で、だからこそ面白いと感じることができた。
私が思う『普通』や『当たり前』は他人からすると『普通』『当たり前』ではないかもしれない。そこに気付かされた。この仕事をしていなかったら知り得なかったかもしれない。

今後、自分自身に期待を込める意味もあるが、とことん頑張りたいと思えたし、頑張ることで絶対に自分の成長に繋がると確信することができた。
自らのマイナスな部分も含めてある意味振り回されず、信念のようものを大事にしたいと感じた。

自分自身の感覚や固定概念に囚われていることが未だにあると思う。
もっともっと、色々な視点で捉えられるような人になりたい。

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