ある映画との出会い

石本文人

福祉介護に関する事件、出来事は、良い事、悪い事様々な事が新聞、ニュース、雑誌などで以前から取り上げられます。

もしかすると私が仕事として介護を意識したのは、一作の映画だったと思います。

ここ数年は介護のドキュメント映画が、単館上映館で細々と上映されますが、その映画も単館上映のタイトルは「愛する」です。

その映画の原作は遠藤周作さんで、女優の酒井美紀さんがヒロインを演じた、ハンセン病(らい病)が関わる切ない映画でした。

私が失業し、ハローワークの通っていた頃、そこの職員に介護の職業訓練を勧めて頂き実際に介護を仕事に進みました。

訓練校では、「介護福祉総合サービス」として「ホームヘルパー2級」「福祉用具専門相談員」「全身性障害ガイドヘルパー」「全盲性障害ガイドヘルパー」の4つの資格を得る事ができました。そして修了後、私は高齢者介護を選び、特別養護老人ホームに就職をする事ができました。

私が勤めていた施設の母体は東海地区では名の知れた企業で、施設も新規の5階建ての立派な建物、パンフレットには、ユニット介護の利用者に安らぎのある生活空間を提供する。なんて特徴をアピールした素晴らしい施設です。

しかし実際はどうでしょう。介護のベースはユニット介護ではなく、昔ながらの従来型の流れ作業。やっかいな利用者は無視。上司に意見を言っても返答は、的外れな綺麗事でした。もちろん大きな施設で、スタッフの数も多数でしたから、素晴らしい、天使のような介護スタッフも頑張ってましたが、私は耐えれなく、他の施設へ転職しました。

今度はグループホームです。1ユニット10人の2ユニットの施設です。利用者の数が少ないから、介護も一人一人に親密にできたが、それなりに仕事を続けていると、色々と見えてきます。

利用者様は全て認知症です。それはそれぞれ認知症の進み具合も様々で、とても貴重な体験もさせて頂きました。信頼もして頂けました。けれど、嫌な事も見えてきます。「上に立つ者が悪いと、下の者も悪くなる。」それに意見を言うと、「出る杭は打たれる。」です。つまりは、現在でいう、パワハラを受ける事になります。
それでも私は納得が出来なかったので、何度も意見を言いましたが、パワハラも増すだけだったので私は辞めました。

介護の仕事は給料が少なく、仕事も精神的に大変だ。そう思った私は、運よく一般企業に転職する事が出来ました。

訓練校で学んだ最新の介護は、利用者様を中心に考え、普段の生活と同じユニット介護は実際は建前だったのか、日本の介護は将来どうなるのか?
およそ9年間一般の会社員として勤めている間も「介護」を考え、新聞、雑誌、様々なメディアで介護に関する事を見付けると、目を通し、考えました。そして、共に政治にも関心が向きました。

残念ながら、私の努力不足なのか政治家さんの日々の仕事ぶりは新聞、ニュースぐらいでしか情報が入ってきません。(ネットもあるが)

福祉法、介護法も年々改正され、きっと良くなっているのだろう。けれど、介護に関する悲しい事件が目立ちます。何故そんな事が、どうすれば防ぐ事が出来たろう。考えました。

社内人事異動により、以前よりもやりがいを見失って日々を過ごし、ただのぶら下がり社員のようになった私は、「もう一度、介護の仕事に務めたい」と思いました。 考えているだけではダメだ。もう一度介護の世界に身を入れよう。何をどうできるか?それはわからないが、介護スタッフになろう。そして出会ったのがユースタイルラボラトリーです。

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