2023年はこうありたい

佐藤 飛美


私にとって、2022年はどんな1年だったろうか。
何を得て、何を失った1年だったろうか。

今年の話しをする前に少しだけ、昨年の振り返りをしたい。

私は兼ねてより、自分が携わる訪問介護という仕事を「生きるをサポートする仕事である」と表現してきた。
他人の人生にこれほど深く踏み込ませて頂ける仕事が他にあるだろうか?などと考えたりもする。

一緒に過ごす長い時間の中で一喜一憂を共にし
感情は揺さぶられ
時に苦しくもあるが
互いが共有する時間や想いはとても豊かで、誇れる仕事だ。

私には息子を亡くすという体験から出来上がった死生観があり、だからこそこの職にのめり込んだという自覚がある。「生きたい」と思えるまでのサポートや、「生きたい」と願った人のサポートをしたいと思い今日までやってきた。

2022年は、私自身の行動がその想いに伴っていなかった事を思い知らされた1年だった。
結果、共に働く仲間と、そしてご縁を頂いた利用者の方々に誠実ではなかったと振り返る事ができる。
命にかかわる仕事として、「必要なケア」の意味を正しく捉えきれていなかった。そう感じるのだ。

私が2022年に得たものは
そんな大きな気付きであり、失ったものは信頼だ。

今年、私は「正しく在る」という目標を掲げたい。
対峙するあらゆるものに誠実でありたいと強く願い、実行に移そうと考えている。

しかし、その一方で「正しさ」については時に判断が難しいものだと感じる。
トロッコ問題などを思い浮かべる者もいるかもしれないが、物事の正しさは見方によって変わる。立場によっても変わるだろう。
私の正しさが、みんなの正しさと合致するだろうか?

早くも弱気な私がここにいるわけだが、今まで築いてきたチームメンバーとの絆を私は強く信じており、実はそんな皆への信頼はかなり厚い。
企業の想いを私が代弁しなければならないとき、私とメンバーとの想いがすれ違わぬよう、丁寧に言葉を紡いでじっくり伝えるという姿勢を改めて今年は強めていこうと思っている。
メンバーには、どうかこんな私に今年もお付き合い頂くと共に、この取り組みをその先へと更に伝播させていってくれる事を期待している。

現在ユースタイルでは、歩んできた歴史と描いていく未来をつなげる為のリブランディング「たんぽぽプロジェクト」を進めている真っ最中だ。
部門や職位の垣根を越え、まさに温故知新の精神で語り合った先に出来上がる企業理念や行動指針は、私たちの新たな道しるべとなる。
ここからまたみんなで積み上げる1年1年が、5年後10年後の「温故」に刻まれるのだから、どんな取り組みも「全ての必要な人に必要なケア」を届けるための準備であると捉え、今年はより一層真摯に向き合っていきたい。

あれもこれも欲張ってはよくないので、一先ずこれを今年の私の在り方としたいと思う。


そして最後に、この場をお借りして…
昨年は担当ブロック内の皆さまはもちろんのこと、本当に沢山の方々に支えて頂いた感謝の一年でした。
心よりお礼申し上げます。
コロナ感染症収束が見えない中、皆さんが日々どれほどの努力を払い持ち場を守ってくださっているか、こうして1年を振り返ることで改めて実感します。

今年も全ての必要な人に必要なケアを届けていけるよう、私自身も役割を正しく理解し誠心誠意取り組んで参ります。
2023年も皆さまどうぞ宜しくお願いいたします。

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