脳性麻痺の70代男性、新規立ち上げる!

成澤 雅志


ケアマネジャーからのサービス依頼からはじまった。

それまでは自薦のヘルパーでケアを受けていたが、入院を機にチームが解散。
退院以降は新たなチームでのケア体制で望むため複数社に声をかけている中で、弊社にも連絡を頂戴しました。

利用者は体重25キロ~30キロの間で、とても小柄な方で、長年暮らしたマンションで暮らしていきたいという意志が強い方でした。
もともと施設等にも入っていましたが、望んだ介助を受けられない事で、施設ではなく在宅で暮らしていきたいと思うようになったそうです。

ケア内容は、入浴以外は介護の基本的なケア内容を提供する形です。
整容・調理・食事介助・移乗・外出介助・更衣・排せつ介助・掃除・洗濯に加え、途中からはADLが変化し、胃瘻からの経管栄養と口腔内の喀痰吸引も行うようになりました。
ご本人のこだわりとして、食事は刻み食等ではなく、出来るだけ普通の食事を食べたい!という希望がありましたが、ここには問題が2点有りました。

まず一つは、ご本人が咀嚼を殆ど出来ない事。
自身で噛んで食べる事にこだわりがあったのですが、前歯以外が残っておらずその前歯だけで噛む形になってしまうので、実際は殆ど噛めていない。
加えて食べ物は利用者が上を向いた状態で、上からお箸でつまんだ食べ物を少しづつ嚙んで召し上がって頂くような状態でした。
(親鳥がヒナに食事をさせるイメージです)

2点目は、ご本人の嚥下能力が低下してきていた事。
上記の食事方だと嚙み砕けなかった食物がのどに詰まる恐れと誤嚥の可能性もあり、そうやすやすとお受けできませんでした。

弊社でのサービス開始以前のもう少し若くて元気な頃であれば、しっかり嚥下出来たそうなのですが、入院後の当時では難しくなっており他事業所やケアマネと共に利用者と話をして危険性を訴えた事と、何かあれば入院は免れないという事で、とろみを付ける事で一旦着地しました。

利用者自身は、とても気さくなよく笑うおじいちゃんといった感じで、パソコンや機械の自作が得意でそんな事を嬉しそうに話していたのをよく覚えています。 コミュニケーション方法も独特で、市販の耳掛け式のイヤホンを改造してレーザーポインターをくっつけて、ヘルパーに持たせた文字盤に頭の動きでレーザーポインタをあてて文字を読み取っていくという、あまり他ではみない方法でした。
また語彙も特徴的で、語録を頭に入れてないと理解できない事も有りました。

そんな特殊なコミュニケーションの方法や、もともとケアを提供していたチームとは全く別のチームでケアを提供する事になったストレスからか、最初は双方で衝突も起きていました。
担当者会議が他の利用者さんよりも開催頻度が多かったのが印象的です…

スタッフが定着しコミュニケーションに慣れた頃には、23区外のご自宅から電車ではるばる秋葉原に買い物に行くまでになりました。
同行した他社さんのヘルパーさんから、利用者が念願だった秋葉原に来れてうれし泣きをされていたという連絡を受けた時は、チームとして多少でもその手助けが出来たようで良かったと、こちらも心が暖かくなった印象深いケアになります。


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