介護への誇りと自分自身への労わり…

後藤 和也


これまでの経験として、飲食→介護業界→自動車業界→フリーランス(クリエイター系)→介護業界→現在に至ります。

私が介護に興味を持ち始めたのは、母親の介護がきっかけとなります。
私の母親は頚椎の手術後、リハビリなども行っておりましたが、時間が経過するにつれ体が動かなくなり、
現在では完全に寝たきりの状態となっています。


そんな、母親の要介護状態がきっかけとなり、将来的に介護を学んでおかなければならないと感じ、
当時20代半ばでしたが、意を決して未経験から介護業界で働くことを決めました。

そこで、まずはデイサービスに勤め、通所介護事業や高齢者とのかかわりなど一連の流れ学びました。
そして、嬉しいことに数カ月で管理者に抜擢されたのですが…

ここからが…私の良い経験でもあり、苦い経験の始まりでもありました。
良い経験として、通所事業の管理者経験ができ、デイサービスの運営方法や介護保険の制度、ご利用者へサービス提供の組み立てや、各関係者との連携など学びを得ることができた点があります。

苦い経験として、当時私が働いていた事業所は、人手不足からとにかく休みがない状態で日勤→夜勤→日勤などが当たり前のようにあり、国の定める過労死時間を見事に毎月超過していました!!

そのような状況がしばらく続き、疲弊していく自分が手に取るようにわかり始めたわけです。
そんなある夜勤明けの出来事でしたが…人生で初めて目の前が急に真っ白になり、前がしばらく見えなくなるという経験をし、
さらには猛烈な頭痛に襲われしばらく私はその場から動けなくなりました。

私は不安になり、仕事終わりにすぐ病院受診をしたところ…「閃輝暗点」という何かの必殺技のような病名を付けられたのでした。
ドクターより、これ以上働き続けると、体がもたず社会復帰できなくなるかもしれない状態になりかねないと強く止められた事を今でも忘れられません。

介護を通して私が学んだことは、「人の役に立つことの喜びとやりがいはもちろんのこと、時には自分の身体を労わる事の重要性」です。介護者が介護を通じて体調を崩すようなことがあっては、本末転倒だと強く思っています。

どのような介護でも、人の役に立つ仕事であり、誰かの手となり足となることはとても素晴らしい職業だと思っております。
その反面、精神も肉体も使うため、介護者が体を崩すことも少なくないと考えています。

私のコラムを通じて、少しでも介護に携わる方へ伝わればと思っています。

介護は誇り高い職業である事に間違いありません、そして、どんな仕事にも言えることかもしれませんが自分自身を労わる事の重要性が届けばと思っております。


訪問介護サービス
新規のご依頼はこちら

介護スタッフ
求人応募はこちら

コラム