お尻に殻をつけたひよこ

村上 詩織


 6月入社の村上詩織と申します。まず自己紹介からさせて頂きます。高校卒業後、大学進学のため新潟から上京。大学では心理学を学んでおり、発達障がい者の支援を専門とするゼミに所属しておりました。大学卒業後は大手の企業が運営する、住宅型の有料老人ホームへ配属されました。
 施設での仕事は嬉しかったこと楽しかったこと、それと同時に歯痒いことばかりでした。お一人お一人に関わる時間が非常に短く、例えば朝のお手伝い(排泄・更衣・整容など)において、介護度に関わらず、お一人に対し訪問介護の時間は20分。ケアが終わるとすぐに他の方のケアが待っています。そのため挨拶もそこそこに、次から次へと居室を移動していました。またどうしても見守りが必要な方、介助量が多い方に注意が向きがちになり、その他のご入居者様と関わる時間が限られていました。「1人の利用者さんと長く関わりたい」「目の前の方のケアに専念したい」と言う思いが強くなりました。さらに働きながら介護福祉士を取得したこともあり、介護士として自身の知識や技術、特に医療的ケアのスキルを向上させたいと考えておりました。
 さまざまな転職サイトを調べていると、ユースタイルラボラトリー株式会社に出会いました。企業理念として「すべての必要な人に必要なケアを」と掲げていること、そして高齢者だけではなく重度の身体障がい者・知的障がい者・精神障がい者の訪問介護を行なっていること。障害があるから、支援体制が整っていないからなど、様々な理由でご自宅での生活を断念される方が大勢います。しかし、誰もが自分の慣れ親しんだ家や地域で穏やかに生活したい。大切な人と一緒に暮らしたい。そのような想いがあると考えます。そこでこの会社で働きたいと思い、社会人4年目で転職を決意しました。
 今後の目標として、半年以内に5件(重度の方2件・中程度の方1件・軽度の方2件)の担当をすること、そして1年後サービス提供責任者になることを掲げています。最後に、今まで介護は家族の問題として扱われていました。しかし大家族の解体による核家族化、団塊の世代が後期高齢者となる2025年問題、家族介護を強いられ孤立しがちなヤングケアラーなど様々な問題が浮き彫りとなっております。本来この国の「福祉」とはどちらの漢字も幸せの意味が含まれています。支援を必要としている人、それは障がいを抱える本人だけではなく、家族も含まれているのではないでしょうか。介護とは遠い世界の問題ではなく、非常に身近で決して目を逸らしてはいけない問題だと考えます。だからこそより多くの人々が介護に関心を持ち、正しい知識を身に付ける必要があると思います。まだまだ介護士として経験が浅く、不安なことが多くあります。鶏で例えるなら、卵の殻をお尻につけたひよこ状態です。これから自分にできることを真摯に取り組みたいです。よろしくお願いします!

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