年始コラム

杉本 ゆかり


2021年12月に入社してからESLでの勤務スタートの年となった昨年を振り返ると、気づきと学びが多い年でありました。

約10年間、看護師として三次救急病院の急性期看護を行ってきたこれまでの生活から、福祉の仕事に完全にシフトチェンジした年でしたが、医療と福祉の違いを改めて強く実感し、中でも、一緒に働く方々の仕事に対する考え方や支援の対象となる方々との関係性について今までと大きく異なる部分が多く、新しい発見がありました。

障害をお持ちの方が地域で生活していく中で、必要不可欠なのがサポート体制です。
今まではNICUを卒業・もしくは小児科病棟を退院し地域で家族と生活していくための退院調整のサポートを行っていました。小児は介護の核となる家族の支援も含めたサポートの構築がメインとなりますが、ESLでは対象となる方が大人であり、実際に地域で生活していく中でネックとなる部分をカバーしていきます。地域の生活を安全・安心して送ることが出来るよう多職種と連携しながら行っていく重度訪問介護はたとえ家族のサポートがなくとも、地域で自分らしく生きていくことが出来る制度だと考えております。

ただ、実際にはそういった制度を知らない方々や知っていても使えていない方々がとても多くいること。そして、会社として支援に入りたくても入ることが出来ない現状もあることも実感しました。サポートにあたる私たち支援者がチーム力を高め、意識を統一していくことで、支援に入りたくても入れない状況を改善していくこと、そして重度訪問介護を広く知ってもらう為、様々な発信を行っていく必要があると実感しました。

また、私たちの支援の対象となる方の中には、自身の望む生活をはっきりとイメージ出来ており、それに向けて生活を組み立てている方もいれば、家族がメインで介護を行っており、なかなか人に託すことが出来ず、疲弊しておりぎりぎりの状況で生活している場合もあります。

現在の日本の社会制度の中では、同居家族がいらっしゃる場合についてはどうしても家族を介護者ととらえた支援体制になってしまっております。
しかし、支援体制がいつ崩れてもおかしくない状況にいる方々については、一刻も早く支援を届けていきたい。

これらの問題解決のために、自分が今まで経験してきたことや知識を生かし、一人でも多くの方に支援を届け未来の生活に希望を持っていただきたい。
そして、ご家族の方にも安心して任せていただけるような支援がしたい。

今年一番の目標は、支援の対象となる方々はもちろん、支援者である私たちも含め、一人でも多くの人がESLと関わって良かったと笑顔になる状況を作り出すことです。

昨年、ESLを通して関わって下さった方々、多くの学びを本当にありがとうございました。
本年も引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

訪問介護サービス
新規のご依頼はこちら

介護スタッフ
求人応募はこちら

コラム