東北の仙台で教会の牧師をしていた頃、確か1995年頃、一つの新聞記事が目に留まりました。その記事は、筋ジストロフィーのSさんが自立生活を始めたので、ボランティア・ヘルパーを求めています、というものでした。
「ボランティアしてみようか」「ヘルパーやってみようか」
その記事を読んで、何故かすんなり、私はそう考えていました。
そしてSさんのもとを訪ねました。なんとSさんもクリスチャンの方でした。そんなことでより親近感も増し、私もボランティア・ヘルパーの1人に加えていただきました。 夜間の介助を月1〜2回程度、そして時々の昼間の通院、買い物介助を4年ほどさせていただいたかと思います。
Sさんは、ご自分の友人・知人、その友人・知人のまた友人・知人、そしてご自分の所属する教会の方々、そんな人たちのネットワークを可能な限り頼って、ヘルパーのいない夜は1日もない状態を保っていました。綱渡りの連続だったと思いますが。
2005年障害者自立支援法で重度訪問介護が制度化される10年ほど前の話です。当時自分は30代後半でした。
2017年3月、56歳の私がマイナビバイトでユースタイルラボラトリーと出会った時、感慨深い思いが湧き上がってきました。
「あの時ボランティアでやっていたことが、今仕事としてあるんだ!」
「重度訪問介護っていうものが今はあるんだ!」
やってみよう!
それにしても、なぜ牧師から介護へ?
「すべて疲れた人、重荷を負っている人はわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう」
このキリストの言葉に慰められる人は確かに多いのですが、私の中にはずっとモヤモヤしたものもありました。一体どれだけの人が本当にその「休み」を実感できているだろうかと。
「すべての必要な人に、必要なケアを」
こちらの方に手応えを感じたのかもしれません。
続きは「よいヘルパーとは」にて。 To be continued.
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