『周りの人』の存在

魯山香織



母が二歳の時に他界した事もあり、

『死』については、同世代に比べるとかなり早い段階で肌で感じるものがあったかもしれない。

ただ母が死んで悲しいとゆう気持ちよりも、

母が死んでしまい、周りの人が悲しんでいるのを見るのが悲しい方が大きかった。

まだ出産の経験がない私は『生』については少し鈍感で、スピリチュアル的な所は置いておいて、生まれてきた本人は『喜び』や『悲しみ』や、ましてや『意思』的な所はないだろうから、喜んだり感動したりするのは周りなのかなと思う。

『生と死』に共通する『周りの人』の存在こそが私にとってとても大切なモノである。

きっと自分は延命治療はしないが、大切な人にはして欲しいと思うし、少しでも生きて欲しいと思う。

自分の子供が産まれたら、自身の喜びも計り知れないと思うが、それを大切な人と一緒に分かち合える喜びの方が大きいかもしれない。

『生と死』に付随する周りの人や出来事に感謝する。なかなか日々の生活の中で忘れがちだが、この仕事を始めて、常に立ち止まって考えられる事に感謝している。


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