よきリーダー  変化に気づける人

よきリーダー  変化に気づける人

清水直人



ビジネス書などを読んでいると、次のような業務マトリクスをよく目にすることがあります。

①緊急度が高くて、重要度も高い業務
②緊急度が低くて、重要度は高い業務
③緊急度が高くて、重要度は低い業務
④緊急度が低くて、重要度も低い業務

さて、①〜④のうち、仕事のクオリティや生産性を上げるには、どの業務の比率を高めればよいか?

答えは、
②の緊急度が低くて、重要度は高い業務
ですね。

わかりやすく、たとえを挙げると、
車を運転中に交通事故を起こしてしまいました。
ブレーキを踏んだが間に合わず、前の車に衝突!です。

この時、「緊急度が高くて、重要度も高い業務」は何でしょう?
それは、自分も含め、相手の運転手や同乗者にケガはないかどうかの確認です。
ケガ人がいれば直ちに救急車を呼ぶ必要があります。
あるいはその場で救命措置が必要な場合もあるでしょう。

ところで、事故の原因は何だったのでしょうか?
調査の結果、ブレーキパッドの擦り減りが見つかりました。
あの時、12ヶ月点検をちゃんと受けていれば、、、
つまりこれが「緊急度が低くて、重要度は高い業務」です。
これをやっておけば、ある意味、「緊急度が高くて、重要度も高い業務」は存在しなかったとも言えます。

人的被害、物的被害、時間的損失、経済的損失…
事故後と事故前とではどちらが小さくて済むか?
言うまでもありませんね。

してみると、よいリーダーとは、
変化に気づける人
変化に気づくための努力をしている人
と言えるように思います。

変化とは、言い換えるなら「情報」です。
情報を得て、変化に気づく。
そのためには、どうしたら良質な情報を手に入れることができるのか?

コミュニケーション
定期・定点観測
仕組み作り
ツールの活用
etc
できる限りの努力で早い段階で変化に気づき、リスクを最小に、リターンを最大にできる人、それがよいリーダーではないでしょうか。


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