介助の現場に立たれているみなさま、裏方として支えているみなさま、そして厳しい状況の中生き続けている障害を持っているみなさまへ

介助の現場に立たれているみなさま、裏方として支えているみなさま、そして厳しい状況の中生き続けている障害を持っているみなさまへ

安積宇宙



毎日、介助の現場に立たれているみなさま、裏方として支えているみなさま、そして厳しい状況の中生き続けている障害を持っているみなさま、お疲れ様です。

COVID-19(コロナウイルス)の件で、世界中がひっくり返る大騒ぎになっています。

ニュージーランドでは、先週の3月26日の未明から、ロックダウンが始まり、必要不可欠な仕事をしている人以外は、生活必需品の買い物と病院と銀行とお散歩以外外出禁止となりました。

3月31日現在の時点で、感染者の件数は589となっています。
ロックダウンが始まった時点では、300件に満たない状況でした。
ただ、ご存知のようにコロナは、無症状者や、症状が現れるのも5~14日以降だったりするので、ロックダウンが始まった後でも、4月6日までは、ニュージーランドも感染者数がうなぎのぼりの予想となっています。

日本と世界との、コロナに対する対応に大きな差が出ています。
そのことで、厚生労働省や財務省などの政府期間に、個人として要望書を出しました。

この場を借りて、フェイスブックに投稿した文章と要望書を共有させてください。

下記の文章では、触れませんでしたが、国内でもこの件の最善な対策を求めて尽力されている方々がたくさんいらっしゃると思います。
少しでも、そして、なるだけ早急に、その努力が実ることを願って。

介助という現場は、パンデミックの状況下でも、一旦休止ということにできないのが現実です。その中で、当事者も介助者もより安全に過ごせる方法が、個人の選択や判断だけに委ねられず、国全体として対応される日が早く来ますように。

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日本のコロナに対する対策の、ニュージーランドをはじめとする世界とのあまりの差に、毎日ひやひやしています。最初は、コロナ、たいしたことないのではないかと思っていた国々も、かなりの打撃を受けて、ロックダウンなどの対策をしなければいけなくなったところ。ニュージーランドは、その前例を見て、早急なロックダウンに踏み切りました。感染者数は増えているけれど、死者は出ていません。

これは、本当に政治判断の差です。政治によって、命が助かるか助からないかが本当に決まります。

日本政府がなにをしているのかって、調べてみたけれど、支援に対する予算のこの資料を見ても、見にくいし読みにくい。しかも、影響を受けるビジネスや労働者がどういう風に支援を受けられるかについても、明白じゃない。
(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/novel_coronavirus/th_siryou/kinkyutaiou2_corona.pdf)ニュージーランドは、調べたら一発で生活補償の申請するリンクに行き着きます。そのくらいしなきゃ。

そうはいってももう変えられないんじゃないか、出口が見えないような、そんな暗澹とした気持ちになってしまいそうになるけれど、それでも、黙っているより、発信するほうが、変化を作れると思うから。

親友と、厚生労働省と首相官邸に要望書を送りました。
リンクはこちら。
厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/form/pub/mhlw01/getmail
首相官邸:https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken_ssl.html
追記:財務省(https://www2.mof.go.jp/enquete/ja/index.php)と
自民党(https://ssl.jimin.jp/m/contacts…)にも送りました。

書いた内容は、以下です。長くなるけれど。そして、よかったらコピペして、首相官邸と厚生労働省に送ってもらっても嬉しいです。宜しくお願いします◎

たくさんの愛を込めて。
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厚生労働省のお勤めの皆様

連日のCOVID-19についての対策お疲れ様です。
本日は、COVID-19の対策について要望があり、連絡をしています。

ニュージーランドのCOVID-19の件数は現在338件ほどですが、三日前(今週の水曜日)から、国全体でロックダウンに入りました。スーパー、病院、薬局以外を除いて、カフェ、レストランをはじめとする接客業は全て休業。必須の業務をしている人たち以外は、スーパーと病院とお散歩以外で外出した場合、罰金などの対象になると決まりました。

これを可能にするにあたり、政府は、この間仕事をできない人たちに対して、雇い主が申請して、労働者へ継続して給料を払い続けるシステムを作りました。自営業、パート、バイトの人たちで、雇い主が申請しない場合は、税金申告ナンバーを記載すれば、審査なしで、全ての人が、申告しただけの勤務時間の80~100%の補償が、自動的に振り込まれるようになっています。これは、ニュージーランド国籍かどうかは、関係ありません。

このウイルスは、ホームレスの人たちや日本に住む海外国籍の人たちにも、大きく影響します。生活補償を、住所がある人たち、国籍がある人たちのみならず、日本に住む全ての必要な人がアクセスできる窓口を作る必要があります。

ヨーロッパの多くの国でも、多少の違いはあれど、国民への無条件の金銭的なサポートが実施されています。
そうした世界の国々の対応と、日本の対応との差に、日々憂慮しております。こうした事態が起きたとき、一番ダメージを受けるのは、社会の中で立場が弱い人たちです。今はニュージーランドに住んでおりますが、日本にたくさん大切な人たちがいます。そうした中、私ができることを考えたとき、このメッセージを送ることに決めました。

COVID-19は、ご存知の通り、症状が出ないケースもありますし、多数の感染者は重症化しません。
ただ、重症化した場合の医療機関への負担がとても大きいです。
そうなった場合、必要な人全てへ医療が回らなくなる可能性が高いのです。

それを防ぐためには、なるべく早くのロックダウン、そしてそれを可能にする休業しなくてはならないビジネスと、そこで働く人たちへの経済的支援が必須です。経済的支援がない限り、COVID-19に感染して命取りになる前に、追い込まれてしまう人たちがたくさんいます。日本は世界の中の経済大国です。ニュージーランドや他のヨーロッパの国々ができるのであれば、日本にできないわけはありません。ロックダウンをするのは、経済的に困窮している人たちをさらに追い込むためではなく、国全体の人たちの健康を守るためです。どうか、それが可能であるように、生活補償をするという政策の上で、ロックダウンに進んでください。

また、障害者やお年寄りへの介助、介護、スーパーのレジ、仕入れ、農家さん、ゴミ収集の人たち、そしてもちろん医療従事者など休めない人たちがいます。医療機関や一部の福祉業界へのマスクの配布は始まっていると聞きました。また、小さな自立生活センターや、各自治体の自選によって介助に入っている人たち、そして他の第一次産業従事者の方たちへのマスクや手袋の配布も、早急に対応していただきたいです。

この決断と行動ができるのは、政府機関に関わる、皆さまお一人お一人です。
この意見を、どうか、真剣に取り、政治家の方に届けて、国会で早めの決断をしていただけるよう促していただけることを、切に願っています。

どうぞ、この国際的な危機の状況を、正しいご判断で、乗り越えていただけるよう願っています。

安積宇宙


【略歴】
1956年、福島県福島市生まれ。生まれつき骨が弱いという特徴をもつ。22歳で親元から自立。アメリカのバークレー自立生活センターで研修後、ピアカウンセリングを日本に紹介。障害者の自立生活運動をはじめ、様々な分野で当事者として発信を行なっている。
2019年7月、NHKハートネットTVに娘である安積宇宙とともに出演。


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