介護のお仕事から学んだこと 「笑顔のちから」

介護のお仕事から学んだこと 「笑顔のちから」 

菅野真由美



何だろう?たくさんありすぎて絞ることが難しいお題。

「笑顔のちから」

あえて絞るならこれに尽きる。

仕事だから辛いことも大変な時もある。緊張から失敗する事もある。そんな時にあえて「笑顔」になってみる。最初は顔がひきつるかもしれない。作り笑顔でいい。そのうち慣れると出来るようになる。

笑顔は感染する。
赤ちゃんがニコッとするとつられてニコッとしてしまうように。

こちらが笑顔になると相手も段々怖い顔が緩んでくる。相手が笑顔になるまではまだまだ遠くても、場の雰囲気や空気は変わってくる。

私の入院経験から考えても怖い看護師さんが担当すると薬がマックス量でも痛みが強かった気がした。
ナースコールに「どうしたの~」と笑顔で来る看護師さんだと少し体に触れてもらっただけでなんだか楽になった気がした。

違いは「笑顔のちから」による精神面の安定。

介護の現場でもこのことをたくさん学んだ。

慣れない新人の頃、焦って失敗した時に先輩指導員の「ドンマイ」の笑顔。
緊張からくる汗がポタっと利用者さんの顔に垂れてしまった時の「ご、ごめんなさい!」に無言で笑顔を返してくれた利用者さん。
「本当にいつもありがとう」と帰りに玄関で見送ってくれるご家族の方の笑顔。

すべてが吹っ飛ぶ瞬間。笑顔のちからで。

私も笑顔になることで利用者さんの何かを吹き飛ばしているのだと信じたい。

怖い顔で接していたら痛みは強くなるかもしれない。
不安も強くなるかもしれない。
ストレスになるかもしれない。
私が笑顔でいることでその人の一日が良いものになるかもしれない。
そして自分自身も。

だから今はスタッフにも「スマイルだよ」と伝える。必死で余裕のないスタッフにも「スマイルスマイル」と。

決して介護の世界だけではないと思うが、「笑顔のちから」で救われた事が多い。

ピンチをチャンスにしてくれたのも「笑顔のちから」だった。

今後も実践しながら広めていきたい。


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