私、原田は5年程前に、とあるグループホームにて認知症の方9名と初対面をしたんです。
それまで認知症の方がどういう方なのか?どんな感じなのか?全くもって理解しないままグループホームにて勤務しはじめたんですね!
それからは、認知症とはなんぞや?の勉強の毎日で、自分がなんとなくぼんやり思い描いていた認知症というものが、ガッシャンガラガラと音を立て崩れ去りまして、、、
月日が過ぎるごとに認知症の方と接している事が楽しみなっていったのですよ。
あの方は今日はなんて言うのかな?
今日はどんな風に伝えたらどんな反応があるのかな?って具合に日々の利用者様の反応を楽しめるようになっていった矢先の出来事なんです。
1年経った頃移動を上司より告げられ、同じ系列のグループホームへそして、そこでユニットリーダーにとの昇格の話しでした。
移動先のスタッフとの関わりはほぼゼロの状態から3ヶ月後ユニットリーダーになりました。ちょうど4月新入社員で
高校卒業したての女の子が入って来て、私の部下になったのです。
私その当時36歳でしたか?
敵は18歳の若い女子。
エベレストよりも高い壁・・・、ジェネレーションギャップって言う目に見えない高くて恐ろしい壁がズドンと目の前に来るわけです。
私は怖いです。逃げたくなります。その年代とどう話していいかも分かりません。
ガクガクブルブルの状態です。
そもそも、私が異動してまだ3カ月でそんなに利用者様の事を全て把握してない状態でしたので、教えるのもどう教えればと悩んでました。
初対面の日が来ました!
どんな子かな?ってドキドキです!合コン前の男子です完全に!
扉が開いて入って来たその子は、とても可愛らしい子が入ってきちゃったんですよ!
内心は、おいおい!これはこれでやり辛いじゃねーか!馬鹿やろーって内心思ってました。しかし、私はユニットリーダーです。
ここはしっかりと大人な対応というやつですか?
リーダーらしくなんていきっちゃったんですよね、、、。
彼女も彼女でガチガチです。
これはなんとかリラックスさせねばなんて思って、たわいもない話しなんかも交えながら教えるんですが、彼女はガチガチでノート片手にペンでメモを取るに必死になってます。笑うとこも笑わない鉄壁のガチガチ状態です。
完全に原田は白旗を振ろうか、この場を逃げてとりあえず喫茶店でも行って一息つこうかと選択肢が頭の中をグルグルです。
新人教育3日目の日です。
ある利用者様の女性でAさんが、彼女に対してちょっとキツイ一言を言ってしまったのです。
新人の彼女にしてみたらかなりショックな言葉だったみたいですが、私からしたら認知症の方って事でそんなに重大な事ではないかな?って思ってたんですが、、、。
認知症の方を本当の意味で理解してなかった彼女は相当傷ついた一言だったのは、その後の彼女の話からわかりました。
『原田さん、私、、、』と泣き出してしまったんです。
18歳の涙です。おじさんの私ももらい泣きしそうでした。
目の前で泣かれたら、、、
どう話をしていいかわからなかったです。
その後、落ち着いて話を聴くとやっぱりAさんの一言に酷く傷ついたようです。
辞めたいと言って来ました。
多分自分も同じ立場ならそう思ってたかもしれませんが、
残念ながら同じ立場じゃないのです。困った、、、。
その時、会社の人間?上司として?話すべき事じゃないかもしれないんですけど、本当の生き方の話を彼女にしてみました、、、。
どう生きたいのか?
どういう将来を夢見ているのか?と、、、。
その子は、、、ジャニーズの大ファンで、ライブとか行くのが生きがいで、そのために仕事して、稼いでそれにお金使うことを生きがいにしたいと感じてる子だったんです。
またまた、壁がっ!!
って思ってしまいましたが、
私、原田も昔は、モー娘のCD買いました!鈴木亜美のCD買いました!ビートゥギャザー言ってました!ライブには行ってませんでしたが、、、好きだった頃を思い出しました。
ごめんなさい私の話はさておき、、、。
世の中には会社は何万とあるよ!その中でここを選んだ君がいて、君を選んだうちの会社がある。
まだ若いし、選択肢は何通りもある。ここでへし折れて辞めるなら辞めればいい。
幾らでも会社はある。
君を必要としてくれるとこもきっとあるだろうしね。
それに君は生きたいように生きる権利が君にはある。
したいようにしたらいいよ!
それは誰も何も言える事ではないから!
だけれども、この会社でここにいるうちは私から手を離すことは決してしないと、伝えました。
その後、彼女は仕事を辞める事なく続けました。
彼女は仕事で、原田さんがいるからここで働いてます!
って言ってくれるようになったんですが、、、その後またまた原田は異動になってしまったのです。あれ?俺の方が離れちゃうの?嘘?
という本当の話です。
働く人の離職理由としての8割方人間関係が上手くいかないで辞める人が多いみたいですね。
日常がとても大切だという事、信頼関係も日常が全てだと思います。
叱るとか、褒めるとかのスペシャルシュチュエーションは、日常の普段の関係がしっかり土台になってなければ、褒めても、叱っても相手に届かないということです。
私は、この18歳女の子に教えてたようで、教えてもらってたなぁーと今本当に思います。
これ困った事でいいですか?
いいですよね?笑笑
まだまだ困ったことはあるのですが、それはまた次回にでもお話しさせて下さい!